町内の卓球クラブその後

町内の有志ふたりで立ち上げた卓球クラブだが、その後、最初に来た人から芋づる式に人が増え、ついに昨日は大変な人で収集がつかなくなってしまった。

卓球台は4台しかないのだが、すでに入会をした2家族(それぞれ2人の小学生)の他に、新たにそのクラスメートの母娘が来た。さらに私の会社の同僚夫妻が3人の子供を連れて訪れ、そこに3番弟子の小室があろうことか奥さんと子供二人を連れてきて、こんなときにかぎって近くの中学生が5人も来て、そこに久しぶりの青年が顔を出し、体育館はまるで運動会のようになった。

大人11人に子供が15人である。この敷居の低さが卓球の長所なのだなとあらためて思った。「子供が運動が苦手なので何かさせたいと思って・・・」というお母さんがいたが、これも卓球の特徴だろう。「そういうヤツばかり集まるから卓球のイメージが悪くなるんだ」と怒る人がいそうだが、それは怒るべきところではない。より多くの人が気軽にやってみようと思うのがメリットでなくて何だろう。

スポーツにはそれぞれに異なる特徴がある。卓球の長所は疑いなくこの大衆性である。

有名な経営学者ピーター・ドラッカーの言葉に「何ごとかをなし遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない。」というのがある。私は彼の本を読んだことはなく、何かでこの一文を見ただけなのだが、とても感動した。以来、ときどきこの言葉を反芻している。言われてみれば当たり前のことなのだが、なんと簡潔にして力強い言葉なのだろう。そしておそらくそれは真実なのだ。

卓球にドラッカーの上の言葉を当てはめれば、卓球をよりメジャーにするためには、敷居の低さという大衆性をもっともっと伸ばすしかないということになる。卓球が競技特性の違うサッカーやゴルフや野球などの真似事をしたり、それらより劣っているところを改善しようとだけしてもダメなのだ。

ごったがえす体育館でそのようなことを実感した週末であった。