災害と戦争

通勤路の両側には瓦礫が散乱していて、まるで映画などで見る戦争直後のような雰囲気だ。ところどころ、バツ印がしてある車がある。何の印かはわからないが、もしかして遺体が発見された場所だろうか。

今回の災害では行方不明者を合わせて2万人近くが亡くなっているが、あらためて思うのが、戦争の恐ろしさだ。

第二次世界大戦の東京大空襲で10万人も亡くなったということの意味を今さらながら思い知らされる。しかも戦争は、何の意図もない自然災害とは違い、人間が人間をわざと狙って殺すのだから、その恐ろしさ、無念さは到底理解不可能だろう。そして戦争では時には拷問すらあるのだ。

南洋の戦地で、飢えとマラリアに悩まされながら死んでいった兵士たちが味わった恐怖と絶望は想像すらできないが、そういう人たちがいたことは紛れもない現実なのだ。

本当にこの世には神も仏もない。