律儀な駅員さん

3ヶ月ほど前、印象深い経験をした。
東京に出張に行くときに行きの新幹線の中でパソコンを使いたかったので、その前日に最寄のみどりの窓口に行き、電源コンセントのある車両を予約しようとした。すると駅員さんはどこかに電話をかけて電源コンセントがついている便を聞き始めた。電源コンセントのある車両がどの便で使われるかは決まっていなくてランダムだから、いちいちどこかに聞かないとわからないのだという。

何分かかけてその便を確認して券を買うことができた。ところが翌日、仙台駅に行ってその便に乗ると、なんと電源コンセントがついていない。せっかく確かめたのになんてこった、と諦めていると、男がひとり走って私の席に近寄り「すみません、コンセントついていませんでした。間違いでした」と言うではないか。それは前日、最寄の駅で券を買ったときに対応した駅員さんであった。なんと彼は、私に連絡する方法がないので、わざわざ仙台駅まで来て、私がこの便のこの席に座るのを待ち構えていたのだ。

そこまでされると、丁寧な仕事に感謝をしつつも、それを通り越して何か戸惑いのようなものを感じてしまったのであった。ともかく印象深い出来事だった。