恐怖のエレベーター

一昨年の大震災以後、私の職場のエレベーターが奇妙な動きを見せる。オフィスは5階建ての建物なのだが、誰も操作をしていないのにエレベーターが突如動き出すことがあるのだ。2階で仕事をしていると、エレベーターが動く音がして扉が開く。しかし誰も乗っていない。誰も乗っていないし、2階で呼んだ者もいない。なぜなら2階には自分以外には誰もいないからだ。一体誰がエレベーターを呼んだというのか。あるいは誰がこのエレベーターから降りてきたというのか。このようなことが深夜に残業をしているときにあると、さすがの豪傑も肝を潰すだろう。

実はこの話にはオチがある。震災のときに1階にあったエレベーターが津波で水浸しになって使いものにならなくなったので、それ以来、一定時間を過ぎると自動的に2階で待機するように設定をしてあったのだ。それにしても到着時に扉を開く必要はないと思うのだが。

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