バラエティー番組

昨日のヤフーニュースで、バラエティー番組でアイドルが誰かの物マネ芸を見てムッとしていたら、それを本気にした視聴者が「態度が悪い」とネットに悪口を書き込んで、アイドルが謝罪をする事態になったという。それに対して関係者が、そのアイドルはバラエティーでウケるために自分が期待されている態度を取っただけであり、本気にしないでほしいとコメントをしていた。

そういえば私の祖母は、水戸黄門に出てくる悪代官や庄屋を見て本当に意地の悪い人間に違いないと思い込んでいたものだった。何かの拍子に、祖母がそういうことを言ったのだ。私は「そんなに根性の悪い役者が撮影にちゃんと呼ばれて打ち合わせをして言われたとおりの台詞を言うと思うのか」と言ったが、祖母は「あんなに意地の悪い顔をしているんだから絶対に性格の悪い人のはずだ」とゆずらなかった。

これに比べれば、バラエティーに出ているアイドルの言動を本気にする人はまだマシだ。なぜなら、バラエティーは娯楽ではあるけど、明確なフィクションではないし、むしろタレントの素の状態を見せていると思わせることによってこそ視聴者の興味を引いているものだからだ。演出だと言ってしまったら面白さは半減するだろう。視聴者が本気にするように見せているのだから、本気にする視聴者が間違っているとは言えない。まあ、これは客商売の宿命のようなものだと諦めるしかないだろう。

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