昨日、一昨日と仕事で山口県のお客さんを回ってきた。同行した営業のOさんと道中いろいろと話して面白かった。
Oさんは大阪出身だが、東京にも何年か住んでいて今は大阪に戻っている人だ。先日テレビで見たところによると、大阪の人は東京に行った人がちょっとでも東京風になると「魂を売った」と非難されるという。本当にそうなのかOさんに聞くと、そうだという。それをきっかけとしてOさんは痛烈な大阪批判をし始めた。大阪を離れると大阪人の悪いところが良くわかるという。私は大阪人は明るくてカラっとしているような気がしたがそうではなく、意地汚くねちっこくひがみっぽいのだという。「豊臣秀吉が負けて以来、大阪人はひがみっぽくなった」のだとOさんは語る。そんなに古い話が現代の人間の気質に関係があるのだろうか。一方、京都の人は「一時的に都を東京にあずけているだけ」という余裕があって、大阪人とは違うという。なんとも壮大な話である。
Oさんが大阪人の嫌なところの一例として、車を運転するときに他の車になかなか道を譲らないし、車間距離を空けずにべったりくっついてくるという話をした。チンピラでもなくオバさんでも若い女性でもまるで「そうしなければならない」とでもいうふうだそうだ。そんなときOさんは「お先にどうぞ」と追い抜かさせてあげて、後からハイビームで追いかけて意地悪をしてやるのだそうだ。Oさんも自身に流れる大阪人の血をいかんともしがたいのだという。
Oさんは「姫路とか城下町出身の人にはややこしいことを言うお客さんが多い」という。プライドが高いからではないかと言っていた。これらの話の真偽は私には知るよしもないが、話としてはとても面白く、笑い通しであり、それこそがOさんが大阪人たる所以ではないかと思ったのだった。