もうひとつの演説

仙波の演説でもうひとつ有名なものがあったという。

「卓球やっててもモテるヤツはいる。しかし、卓球やってるからモテるというヤツはいない!」

つまり、野球部で逆転ホームランを打ったとか、サッカー部で大活躍したからモテるということはあっても卓球部のラストで勝ったからモテるということはないということだ。そもそも、そのシーンを見られないのだからモテようがないということかもしれないが、ともかく中学2年の仙波キャプテンはそのように力説したという。

「俺たちは卓球をやる以上、そういう幻想は捨てなくてはならない。お前たちにその覚悟はあるのか」

ということらしい。女子にモテるかどうかという一見極めて低俗なようでいて実は普遍的なテーマをこうまで力説されて部員たちはどう思っただろうか。あげくに全員異質。モテようがない。

ましてハンドソウ両面1枚(フォア面は回転系の一枚!)と聞くと、正直、近づかない方がよいのではと思うのが人情だが、本人に会うと好青年なので、そのギャップでとんでもなく素晴らしい青年に見えるという効果もあるかもしれない。

大友くんは、このブログのコメント欄を通してもうひとりのハンドソウラケットの使い手と知り合いになったので、そのうち全員ハンドソウのチームを作ることをもくろんでいるという。

かつて大友くんは、全員「大友」のチームを作って大会に出たという。さすがにこれはインチキの名前だったので主催者に怒られたという(やっぱり好青年じゃないかもしれない・・・)。

これに比べれば全員ハンドソウチームなどルール違反ではないのだから大手を振って作れるはずだ。くれぐれもその中に「本物の変人」「アブない人」がいないことを願うばかりだ。

ちなみにカリスマ仙波は、将来なりたい職業として「PTA会長」を上げていたという。式典で一番長く話すのだから一番偉いに違いないというのがその理由らしい。

演説の達人、革命家であったゲバラに対する尊敬と、中学生らしい稚拙さが入り混じったなんとも絶妙なチョイスであった。

もうひとつの演説” への 10 件のコメント

  1. 仙波くんという人には、天才荻村の霊が乗り移っているとしか思えん!生まれ変わりかもしれん。

  2. 仙波さんはスゴイですね。核心を突いてますね。
    ただ、ラストで勝てば、卓球をやっている女子にモテるかもしれない?
    仙波さんには恋人よりも、女性信者がいそうですね。

  3. 大友くんがエミール・ジンクレールだとすると、仙波くんはマックス・デミアンすね。もっとわかりやすく言うと、大友くんが碇シンジだとすれば、仙波くんは渚カヲルかも。つまり仙波くんはむしろカストロで、大友くんこそはゲバラなのである!大友くんは仙波くんを超えたに違いない!

  4. たぶん、卓球というスポーツのなかには、シャーマニズムが息づいている。荻村も仙波くんも一種のシャーマンに違いない!

  5. やはり、強くなる為には相当な覚悟が必要なんですね。改めてピンポンが好きなだけで、のほほんとやっていた自分が情け無いです。。と、言いながらも、そんなゲバラ先輩がいたら良かったのになァ〜と思ってしまう自分がいます。

  6. ちなみに、「ロボコップ3」には、オートモという日本製の凶悪なニンジャのようなアンドロイドが登場するので、オートモの名前はアメリカでは、ヒールとしてのイメージが濃いはずだ。←?

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