チキータはなぜ難しいのか” への 6 件のコメント

  1. 12/17のヤフーの記事を読みました。抜群に面白かったです。
    卓球は素人ですが、熱い語りの一方で、戦術の発展の経緯から、今に至るチキータの必然性まで、見事なロジックの下地があり、たまらず引き込まれました。
    解説が良かったら、プロの技は2倍面白くなる。この典型的な記事でした。

    1. ご覧いただきありがとうございます。
      お役に立てて嬉しいです。
      今後ともよろしくお願いします。

  2. ヤフーニュースの記事にて拝読いたしました。実は読み始めの段階で伊藤さんなのだろうな、とうっすらと思いながら読んでいました(『無理もありません』のあたりともなれば確信しておりましたが)。

    横回転をかけることではなく台上での手首の活用法を要点に挙げていた点、フリックを明確に区別していた点が非常に興味深かったです。
    (twitterでの補足説明で解釈の範囲をあえて台上のバックドライブ全般に広げているのは確認いたしました。)
    一つ質問させていただければと思うのですが、個人的な理解として、台上で完結するドライブ系技術の総称としてフリックが存在すると思っておりました。
    つまるところ現在の広義なチキータの解釈というのはバックのフリックとほぼ同義であると思っていたのですが、伊藤さんの解釈では異なるのでしょうか。

    このほかにも戦略的な視点も非常に面白かったです。
    特に張本選手のプレーは思い切りの良さばかりに気を取られて、バックへの戻りの速さには恥ずかしながら気がつかなかったので…。

    1. ご覧いただきありがとうございます。
      台上バックドライブをチキータに含める件ですが、男子のトップ選手では本来のチキータはほとんど見られず、もっぱら台上バックドライブが多用され、それをチキータと称しているのが現状です。その証拠に最近では「曲がるチキータ」などという表現があるほどです。もはや曲がらないことが前提になっているからです。女子では比較的本来のチキータが見られますが、これはラケットを被せたままボールを上に摺り上げるにはスイングスピードが足りないからです。あるいは、得点できるほど速いチキータを打てないので、速いチキータはリスクに見合わないためとも言えます。

      なお、フリックはチキータより前から存在するもので、弱い前進回転または無回転で打つものです。チキータをフリックの一種とする考えは卓球界にはないと思います。

  3. 伊藤さんの相変わらずのレベルの高い解説 拝読しました。
    これほど書ける方 本当に貴重です。

    自分では当時のバックハンドの名手 コルベル(チェコ)がこのチキータ(と呼ばれるサイドスピンの入った ゆっくり飛ぶバックドライブ)を使い始めたのでは・・・と記憶しています。
    たしか健勝苑がスポンサーのスーパーサーキットという番組で、コルベル
    が使っていて 当初は「コルベル」といっていたような そうでないような曖昧な記憶ですいません。

    バナナのように曲がることがチキータという呼称の原点だったのですが
    現在の高速卓球ではネーミングだけが残ったということでしょうか。
    ただ 下回転系ショートサービスを回転軸をずらしてサイドスピンを入れて返すというアイデアは画期的だったと思います。

    ただフォア前までバックのチキータで処理するのを見ると バック使うなと言われていた時代と隔世の感があります(笑)

    また 伊藤さんの解説文 楽しみにしています。

    1. ご評価いただけて嬉しい限りです。
      チキータという言葉の発祥はおっしゃるとおりですが、実は現在の台上バックドライブは、必ずしもコルベルのチキータが発祥かどうかわかりません。と言いますのは、2004年アテネ五輪の映像を見ると、中国の王晧がペン裏面でまさに現在のシェーク選手がやる台上バックドライブをやっているからです。当時はそれがバックドライブに見えなくて、卓球王国でも「フリック」と表現していますが、実は王晧のこの打法をシェークに応用したのが張継科であり、コルベルのチキータとは別系統で登場した技術である可能性があります。張継科が、他国のコルベルからよりは、国内にいる王晧からヒントを得たとする方が自然な気がします。もっとも、当の王晧が1990年代からコルベルがやっていたチキータからヒントを得て裏面バックドライブを始めた可能性もあります。今後の研究が待たれます。王晧と張継科に聞けばよいのですがね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です