一方、職場での昼休み卓球は相変わらず盛況だ。
いつもラバーがツルツルの古いラケットを使っていたロジャーが、どっかから見つけてきたゴムを貼ってきた。
「ルール違反かどうか見てくれ」というのだが、どうにもこうにも話にならない。
なにしろ「4mm以上の厚み」の「ツブのない」「茶色」のシートを「工業用ボンド」で「元のラバーの上から重ねて」貼っているのだ。ルール違反かどうか判定するのもバカバカしい。球突きをしてみると腕が折れるかと思うほど重く、まったく弾まなくてしかも回転もかからない(アンチと表の中間ぐらい)。
面白いのは、これを使い始めてからロジャーは強くなったというのだ。確かに試合を見ると、今まで負けていた人に勝っていた。卓球の多様性と複雑さの神秘だ。卓球は面白い。