馬琳が勝った直後から、観客が何かの歌を歌い始めた。馬琳の母体の歌だろうか、出身省の歌でもあるのだろうか。馬琳、観客席の男性のところに賭けて行って抱き合った。コーチか父親と思われる。ベンチで青い顔で悔しさをかみ締める王皓。
ここで初めてアナウンサーと解説者が映ったが、なんと解説者はアトランタ五輪銀メダルの王涛。重みのある歴史が羨ましい。
馬琳が勝った直後から、観客が何かの歌を歌い始めた。馬琳の母体の歌だろうか、出身省の歌でもあるのだろうか。馬琳、観客席の男性のところに賭けて行って抱き合った。コーチか父親と思われる。ベンチで青い顔で悔しさをかみ締める王皓。
ここで初めてアナウンサーと解説者が映ったが、なんと解説者はアトランタ五輪銀メダルの王涛。重みのある歴史が羨ましい。
馬琳、ついにやった。ついにこのときがきた。涙が止まらない。
馬琳、ついに金メダルまであと1本。
どちらかがタイムアウトを取った。
馬琳のレシーブは特徴的だ。ほとんどがストップだが、微妙に横回転をかけてフォア前に止めることが多い。それを王皓が飛び込んでクロスにドライブ、馬琳はそれをまっていてカウンタードライブというラリーが多い。
いよいよ馬琳が金メダルに王手をかけた。
バックハンドは王皓の方が威力があるが、フォアドライブとカウンタードライブ、そしてボディワークとフットワークでフォアを使う頻度で馬琳が勝っている。
ゲームカウント 馬琳2-1王皓
中国どうしなのに会場は両者の応援で騒然となっている。すばらしい観客力。
男子シングルス決勝は馬琳が2-0とリードしていて、3ゲームめ5-5。
王励勤、長らく世界ランク1位を続け、世界選手権男子シングルスで3回優勝している男。しかし五輪では決勝にさえ行っていない。そして今回も行くことはできなかった。代わりに決勝を争うことになったのは、王皓、馬琳の二人。世界選手権でも五輪でも優勝したことはない二人だ。
卓球が五輪に参加してからのこの20年の世界選手権、五輪の決勝の結果を書こう。
1988年ソウル五輪 劉南奎(韓国)3-2金?擇(韓国)
1989年世界選手権ドルトムント大会 ワルドナー(スウェーデン)3-2パーソン(スウェーデン)
1991年世界選手権幕張大会 パーソン3-0ワルドナー
1992年バルセロナ五輪 ワルドナー3-0ガシアン(フランス)
1993年世界選手権エーテボリ大会 ガシアン3-2セイブ(ベルギー)
1995年世界選手権天津大会 孔令輝3-2劉国梁
1996年アトランタ五輪 劉国梁3-2王涛
1997年世界選手権マンチェスター大会 ワルドナー3-0サムソノフ(ベラルーシ)
1999年世界選手権アイントホーヘン大会 劉国梁3-2馬琳
2000年シドニー五輪 孔令輝3-2ワルドナー
2001年世界選手権大阪大会 王励勤3-2孔令輝
2003年世界選手権パリ大会 シュラガー(オーストリア)4-2朱世赫(韓国)
2004年アテネ五輪 柳承敏(韓国)4-2王皓
2005年世界選手権上海大会 王励勤4-2馬琳
2007年世界選手権ザグレブ大会 王励勤4-3馬琳
2008年北京五輪 馬琳?-?王皓
ご覧のように、世界選手権とオリンピックの両方に優勝したことがあるのは、ワルドナー、孔令輝、劉国梁の3人だけだ。
王励勤、3球目バックがオーバーミス。世界選手権で馬琳が王励勤に勝ったのは初めてだろう。
しかしこれで「無冠の帝王」を返上できるわけではない。言うまでもなく、決勝では地上最強の男、ワンハオ(王皓)が待っているのだから。
フォアクロスの中陣どうしの大きなラリーで王励勤が得点。馬琳たまらずタイムアウト。あと一本が取れない。サービスは王励勤へ。