月別アーカイブ: 8月 2008

女子シングルス準決勝 第2試合 王楠-郭躍

女子準決勝のもうひとつの試合は、現世界チャンピオン郭躍対、中国の至宝、王楠だ。王楠は90年代後半から現在まで、すべてのタイトルを手にしたスーパースターだ。今回の試合で引退することが決まっている。

1ゲームは王楠2-11郭躍で、郭躍がとった。

サービスの回転

リ・ジャウェイのバックサーブのアップがスローで再生されたとき、ボールのマークが見えて、横下回転をしているのがはっきり見えた。こんな試合映像は初めてだ。アップでスロー再生をするなら、選手が止まっているサービスに限る。

ラリー中のボールや選手をアップで追った映像をスロー再生するなんてバカなことはやめてもらいたい。

張怡寧3-1リ・ジャウェイ

11-8で張怡寧。

張怡寧はほとんど攻撃をせず、リ・ジャウェイのミスでだけ得点している。もっとも常にリ・ジャウェイの攻撃が早すぎて、したくてもできないのかもしれない。

そもそも、リ・ジャウェイの表ソフトのスマッシュを2本も3本も止めてラリーを続けることが異常なのだが。

張怡寧2-1リ・ジャウェイ

中盤までリードしていたが張怡寧の丁寧なプレーで12-10で取った。

リ・ジャウェイのレシーブのブツ切りストップが素晴らしい。ギリギリ台から出るやつは張怡寧がループで持ち上げたところをスマッシュしたり、ときには切れていて張怡寧がネットにかけることが二度もあった。

張怡寧0-1リジャウェイ

リジャウェイ、物凄い。
張怡寧のフォアサイド切りスマッシュ連発。
張怡寧、成すべがない感じだ。本当かよ。

ミドルだろうがフォアだろうが最後はクロスのサイド切りスマッシュが炸裂。とにかく凄い。

パーソン凄すぎ

スウェーデンのパーソンがベスト8入りした。なんと凄いんだこの人。20歳でヨーロッパチャンピオンになったのが86年、今から22年前だ。89年に同僚のワルドナーに世界選手権の決勝で2-3で負け、91年にはまた決勝でワルドナーとやって今度は優勝。89年,91年,93年と男子団体の3連覇を牽引し、95年に天津で中国に王座を明け渡した。しかしその後2000年のクアランプールで劉国梁(現中国男子監督)、孔令輝のいる中国を再度破って団体優勝。2000年シドニーオリンピックでベスト4(ワルドナーは準優勝)。5世代の中国選手を震え上がらせてきた男。http://ja.wikipedia.org/wiki/ヨルゲン・パーソン

いったい何でこれほど強いのか。やはりこの体の大きさだろう。競技領域の小さい卓球といえども、手足の長さは決定的に有利に働く。足を動かさなくても反応できるボールが多く、より少ない力でラケットスピードを出せる有利さはやはり大きいだろう。

それにしても・・・サムソノフに勝つなよと言いたい。こうなったらその責任で、次のプリモラッツといわず、王励勤にでも馬琳にでも勝って優勝してもらいたい。

本当に今、2008年なのだろうか。

水谷、散る

水谷がギリシャのクレアンガに粉砕された。

団体ではあれほど活躍した日本男子がどうして早い回で姿を消すのか不思議に思う人もいるだろう。

卓球の世界には、ひとりだけめっぽう強い選手がいる国がいくつもあるのだ。他の選手が弱いので団体では勝てないが、個人戦になると優勝候補になる奴らがポツポツといる。ベラルーシのサムソノフ、オーストリアのシュラガー、デンマークのメイスなどだ。しかも団体は3人なので、個人のベスト16といえば団体戦にすれば5チーム分の人数で、ほぼ準決勝レベルの偏差値だ。ベスト16に入ることはとてつもなく難しいのだ。

そしてそれはオリンピックよりも世界選手権の方がずっと難しい。なぜなら、オリンピックは一つの国から最大で3人しか出られないが、中国は世界ランク10位以内に男女とも5人もいるからだ。

http://www.world-tt.com/ranking.html

水谷隼、ごくろうさま。もっともっと逞しく強くなって横浜での雪辱を見せて欲しい。