単板と合板

みなさんは「合板」という字をどう読むだろうか。

合板という字は、卓球選手にとって極めてポピュラーな日常用語だ。卓球のラケットはその材質の85%以上の重量が木とルールで決まっているので、一枚の木でできているのを単板、何枚かの木(通常、3枚~7枚)が貼り合わされてできているのを合板と読んでいる。

私のまわりの選手たちは、これらをあたりまえのように「たんばん」「ごうばん」と読んでいた。ところが、あなた、単板という字はパソコンでは変換されないではないか。それで広辞苑をみたら、そもそも単板という単語が載ってないのだ。「たんはん」「たんばん」「たんぱん」いずれでも出てこなかった。

次に合板を調べると、我々が慣れ親しんでいる「ごうばん」も広辞苑に載っていない。載っているのは「ごうはん」だ。ということは、卓球選手以外の人は合板を「ごうはん」と読んでいるのだろうか。しかしパソコンでは「ごうはん」「ごうばん」いずれも「合板」と変換されるので、一応、どちらも通用はしているようではある。ちなみに、ウィキペディアもやっぱり「ごうはん」としか書かれていないし、単板にいたっては載っていない。ただし、ネットで検索すると、各方面の専門用語として単板という単語は結構みつかる。しかしふり仮名が書いていないので、どう読むのが通例なのかはわからない。

卓球を始めて30年、今頃こんなことが分かるのは楽しい。