年別アーカイブ: 2008

プリモラッツも

ロイターの記事を拾ってみると面白いのが見つかる。

http://sports.nifty.com/beijing/cs/beijingnews/list/TT/1.htm

「スウェーデン代表P・ヨルゲン対クロアチア代表P・ゾランの試合でショットを打つP・ヨルゲン」

とある。プリモラッツも名字と名前を逆に書かれている。ヨルゲンだのゾランだの、ファーストネームで呼びつけにするとは随分とロイターの記者、この二人と親しいらしい。

岸川のところでは「ボールを追う岸川」とあるが、その写真はサーブで自分が上げたボールを見ているところだ。追っているには違いないが、自分のトスだからなあ・・。何の写真か分からない人がキャプションをつけたんだろうな。いっそのことボール拾ってる写真でも載せればよかったのに。

ドイツ戦でのダブルスの記事では「相手のスマッシュをすくいあげた」とあったが、スマッシュをどうやってすくい上げるというのか。金魚すくいじゃあるまいし。

細かいことだが、リ・ジャウェイもリー・ジャンウエイなどと書かれていた。

以上、難癖でした。

カワウソ君登場

楽しい五輪も終わったので、いつものゆるいブログに戻るとする。

先日、会社の正門を何者かが通っている様子が監視カメラに捕らえられたのだが、なんとそれがカワウソ。近くの池から来たもので、アメリカ人たちは「メスでも追いかけてきたんだろ」などと言っている。

私は動物を見て「かわいー」などと言う方ではないのだが、このビデオ映像を見せられたときはあまりの滑稽さに大笑いしてしまった。それにしてもよく、きちんと正門を通ったものだ。カワウソにもそこが通り道らしく見えたのだろうか。

とほほ・・ロイター、お前もか

[ロイター 2008/08/23 21:33]

卓球男子シングルス3位決定戦スウェーデン代表P・ヨルゲン対中国代表オウ・キンレイの試合でサーブするオウ・キンレイ。試合は4-0でオウ・キンレイが銅メダル獲得=23日、北京大体育館
(泣)

この分じゃ、馬琳は「バリン」とでも書かれそうだ。

ペンションじゃねえ

ある人から「携帯の五輪サイトにパーソンのことをペーションと書いてあった」と報告があった。外国語の音を片仮名にするのだからいろんな表現があるのは当たり前だが、少なくとも日本国内で統一された表現にすることが最低限必要だろう。

現代卓球の偉人、スウェーデンのヨルゲン・パーソンの日本での扱いはその程度だということなのだ。92年のバルセロナ五輪でも「イエルゲン・ペション」とテレビ放送されたものだ。「卓球の選手名が日本の卓球界で通常どのように記述されているか気にかける必要などない」というわけだ。雑誌卓球王国を見れば、卓球関係のサイトを見れば、ウイキペディアを見れば、卓球ファンの日本人に聞けば簡単にわかることなのに、たったそれだけの手間さえかける必要ないと思われているのだ。

情けなく、悔しい。

次は横浜だ

とうとう北京オリンピックが終わった。

日本男女は健闘したが、残念ながらメダル獲得はならなかった。女子は実力どおりだが、男子はドイツに勝つチャンスがあっただけに惜しかった。しかし個人戦はチャンスがなかった。結局男女ともに、中国の団体戦メンバー3人がそのまま金銀銅を獲得したのだが、その他にもいろいろと強敵がいるわけだから、日本選手がメダルを取ることは絶望的に難しい。

来年の世界選手権横浜大会は個人戦だけだ。日本選手がメダルを取ることはオリンピックよりも難しくなる。なぜなら、世界選手権では、オリンピックのように1国から3人だけという制限はなく、もっと多くの選手が出られるからだ。

これは、メディアへのアピールの点でかなり不利だ。なんとか日本選手にメダルを獲ってもらうよう、ITTFとは無関係に横浜市が特別にベスト16までメダルを用意してはどうか。ベスト16だってとてつもなく難しいのだ。

たとえば金メダル、銀メダル、銅メダルに続いて、鉄メダル、スズメダル、真ちゅうメダル、亜鉛メダル、コバルトメダル、アルミメダル、青銅メダルなどだ。まだ10個か。さらにブリキメダル、近メダル、禁メダル、菌メダル、謹メダル、金メダイ、金魚でどうだ。マスコミがいろんな意味で盛り上がること間違いなしだ。

もうすっかり実況をしに横浜に行く気になっているので、とにかく日本選手がメダルにからむ試合になって欲しい。

凄い、王励勤のラバーが5mも?

準決勝で王励勤が試合開始直後、ラケットを台にぶつけて「ラバーが5mほど裂けた」と書いたが、5cmの間違いだったので直した。

ある人から「ラバーが5mも裂けるなんて凄いですね」とメールをいただいて気がついた。でも、「さすが王励勤ともなると、20cm四方しかないラバーを5mも裂くことができるのか」という感じでとても可笑しかった。

明暗

どうしても取れなかったタイトル、ついに獲った金メダルがオリンピックの金メダル。おめでとう馬琳。

馬琳は素晴らしい。表彰台でおきまりのメダルをかじってみせたのは「またか」という感じで決まりが悪かったが、まあ仕方ないだろう。金が通貨として流通しているときに本物の金なら柔らかいので歯型がつくことを確かめるための行為が発祥だ。選手はそんなこと知らないだろう。もっとも、Vサインもイギリスのチャーチル首相が第二次世界大戦のときに勝利を表すVictoryのVを指でしたのが発祥と言われている。まあ、そんなことはどうでもよい。

王皓、アテネに続いて銀メダル。これも悔しいだろう。

表彰台の3人を見ていると、馬琳はともかく、王皓と王励勤は本当におとなしく物静かな性格だ。暗いと言ってもいい。卓球の一流選手って暗いのか?と言われそうだが、その通りだ。バカみたいに明るい選手がこんな複雑で多様で精緻な競技をこなせるはずがない。そして暗いことは別に悪いことでもなんでもない。暗くて優れたもの、魅力的なものはいくらでもある。単に語彙のない人が何かを侮辱するときに使うだけのことだ。若い女性が魅力的なものをすべて「かわいい」というのと同じだ。語彙のない者が「暗い」と非難し、語彙のない者が「暗くない」と反論する。さらに語彙はあるが価値の多様性に気づかない者が「暗くない」と反論する。いずれもばかげている。

馬琳のフットワーク

馬琳の動きは素晴らしい。
自分の体より左に来たボールを、そのボールが自分のコートに飛んできてから反応を決め(回り込むかバックを使うか)、そこから回り込んでフォアでドライブを打てるボディワークとフットワーク。素晴らしい反応時間と筋力、そして1時間も戦い抜く心肺能力。いずれも卓球競技の金メダルにふさわしい。

とっさにフォアに大きくふられたとき、普通なら当てるのがやっとのボールに対して頭から突っ込みながら腕だけでドライブをかける。これが素晴らしい。フォームの美しさを気にしていては決して身につかなかったであろう力の技術だ。

王皓のバックハンド

それにしても王皓のバックハンドは素晴らしかった。台上の横回転フリックはほぼノーミスだし、なにしろラリー中に馬琳のフルスウィングのドライブをバックハンドでカウンタードライブをしてことごとく馬琳のフォアを抜くのだ。なんという反射神経と精度だろう。バックハンドは体の前で打つので、基本的に打点を遅らせることはできない。フォアよりも持ち時間は短い。0.17秒の芸術だ。

会場の様子

馬琳が勝った直後から、観客が何かの歌を歌い始めた。馬琳の母体の歌だろうか、出身省の歌でもあるのだろうか。馬琳、観客席の男性のところに賭けて行って抱き合った。コーチか父親と思われる。ベンチで青い顔で悔しさをかみ締める王皓。

ここで初めてアナウンサーと解説者が映ったが、なんと解説者はアトランタ五輪銀メダルの王涛。重みのある歴史が羨ましい。

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