ワルドナーの神業5 対劉国梁

続く準決勝のアトランタ五輪金メダルで世界ランク3位の劉国梁戦でもワルドナーの神業が炸裂。

劉国梁がワルドナーのフォアミドルにスマッシュを打って、それをワルドナーがブロックをしたシーン。これも激しくサイド切りのカーブブロック。ラケット半分だけとどかない劉国梁。こんなに曲がらなければ届いたものを。普通、こんなコースにブロックしようと思うか?しかも劉国梁のスマッシュをだ!

しかもこの写真をよく見て欲しい。左の写真を見ると、ワルドナーは劉国梁のコースをバックと読み、バックのブロックの角度を出しているのが分かる。そして次の中央の写真で体を回転させてスペースを作りフォアミドルのボールに対応しているわけだが、実はこの間、わずか6コマしかないのだ。1コマは30分の1秒だから、これは0.2秒の動作なのだ。0.2秒の間に、ひざを使って上半身を回転させてラケット角度を出して、ボールに横回転をかけ、しかもフォアサイドを切ったコースにボールをコントロールしているのだ。もちろん物理的には可能なことだからこそやっているわけだが、「物理的には可能」と言うのがやっとのような机上の空論みたいなことをオリンピックの準決勝でやるのが凄い。

大変なものだ。