トイレでの振る舞い

日本の小中学校では、学校のトイレで大便をすることほど恥ずかしいことはないとされているが、同僚に聞くとそれはアメリカでも同じで、やっぱりひやかされたりするのだそうだ。

思い出すのは高校に入学したときのことだ。先輩方はヒゲなんか生やしたりして随分と大人に見えたものだったが、その中でも驚いたのがトイレでの振る舞いだ。当時は1年生が3年生のトイレの掃除をすることになっていたのだが、その3年生がこれみよがしに平気で大便をするのだ。「クソしたあとの弁当はうまい」なんて言いながら、我々が掃除をしているのもかまわず平気で個室に入ってどんどん出していく。それどころか、出しながら外の連中と会話を続けたりしている。

私はその迫力に圧倒され、なるほど、これが大人というものか、大便ごときでガタガタ言うのは子供のすることなのだ、と尊敬の念を抱いたものだった。

しかし今考えると、アレはちょっとやりすぎだったように思う。というのも、その後私はとっくに大人になったが、彼らのような連中はついに見ることはなかったからだ。私は騙されたのに違いない。