「お金目当てでは意欲が出ない」か

昨日のヤフーの二ユースで、「お金目当てでは意欲が低下」という題の記事が載った。

どこかの大学で「面白いことでもお金稼ぎが目的になると楽しめなくなり、自発的なやる気が低下する」ということを脳科学実験で確認したのだそうだ。

本当だろうか。どうもこういう、ある価値観を科学で裏付けたような「実験結果」というのは恣意的な臭いがして抵抗がある。面白くてお金までもらえることにやる気が出ないなんてバカなことがあるだろうか。それに、お金とそうでないものの境目をいったいどうやって脳科学とやらで検証したというのだろう。

記事の説明によると「勉強やボランティア活動をしている子供に、思い掛けない褒美をあげるのは励ましになる。しかし、最初から成績に応じた小遣いを約束すると、『やらされている』感覚が生じ、小遣いをもらえなくなったときに意欲が低下する恐れがある」のだという。

それでは勉強やボランティア活動をしている子供に「思い掛けないお金をあげる」のと、「最初から成績に応じたご褒美を約束する」のではどちらがやる気が出るのだ?

こういう実験をしなくてはお金の特性を出せないではないか。まったく不思議な記事である。