大倉くんのお父さん

昨年末に、中学で卓球部の顧問をしている青山さんと酒を飲んだとき、面白い話を聞いた。

卓球部に入っていなかった生徒で大倉くんというのがいたのだが、その大倉くんのお父さんが卓球が上手だという話が耳に入ったという。だいたいそんな噂は大げさな話で、実態はちょっと卓球が上手な素人か、良くて中学校のとき卓球部にいたという程度の話に相場が決まっている。

ところが後で知ったところによると、この「大倉くんのお父さん」というのは、1983年東京大会で男子ダブルスで世界3位になり、現役引退後は東北福祉大学に留学生としてやってきてろくに練習もせずに全日本学生選手権を4連覇した、楊玉華だったのだという。「卓球が上手い」どころの話ではない。ひっそりと日本に帰化していたのだ。

父兄参観か何かのときに楊さんが卓球部を覗きに来たことがあったそうで「たまたま部活をやっていなくて本当によかった」と青山さんは胸をなでおろしていた。さすがに楊さんの前で部活をする気にはならんわなあ。

それにしても楊玉華、「大倉くんのお父さん」とはまた上手く化けたものだ。そうとも知らずに試合を挑んだり、あろうことか卓球を指導したりする愚か者が出てこないうちに正体を明かしたほうがよいのではないだろうか(東北福祉大卓球部の監督をやっているので、別に隠れているわけではなく私が知らなかっただけなのだが)。

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