チキータがわかりにくい理由

一般の方々から「卓球のテレビを見ていてもチキータがわかりにくい」とよく聞く。

わかりにくいのも当然だ。なにしろテレビで「チキータ」として紹介される動画のうち、およそ半分がチキータじゃないのだから。

普通のバックハンドがチキータとして紹介されているので、視聴者が「これのどこが特別なんだろう?」と思うのはむしろ目が確かなのだ。だってそれ、普通のバックハンドなんだから(笑)。

要する、テレビ制作者がチキータをわからない場合、視聴者がその道連れにされているのだ。本来ならわかる目を持つ視聴者さえも「わからない」状態になっているのだからもう絶対にわからない。絶望的にわからない。わかったらそれこそ勘違いなのだ。

例えれば(例える必要もないが)、野球のピッチャーのボールをカーブもストレートもシュートも気分次第でときどき「今のは素晴らしいカーブですね」と解説され、それを聞いた視聴者が「カーブってどういうボールのことなんだろう?いやー野球は難しいなあ」と思っている状況なのだ。

なんたる悲劇だろうか。

チキータがわかりにくい理由” への 10 件のコメント

  1. 速いボールが全て一括りに「スマッシュ」とされていた頃に比べればましでしょう。あの頃ならチキータもスマッシュです。
    文化の定着には時間がかかるものです。のんびりいきましょう。

  2. 条太さん、久々のブログですね!待ってましたよ~(*^▽^*) 相変わらずの鋭い視点で卓球の現状を斬ってますねぇ(^◇^)

    私のように生ぬるい生活をしている者にとっては、たまに条太さんのようなピリッと辛口コメントが、心地よいです。

    すみません、全然チキータに絡んでなくて(笑)

    1. いえいえ、ご期待ありがとうございます。
      最近、なにかと億劫になってしまいまして。もう少し書くようにしますね。

  3. あ、そうでしょう?!
    ど素人の私でさえ、ある程度の知識があるので、えっ?いまのチキータ?って思うことしばしば。
    特に女子の試合で多い。日本では数少ない平野美宇でさえ、解説者やアナウンサーがチキータですね!と言う時、そうかなあと思うことがありました。
    よかった。関わっている人がこのように話をされると、すこし安心しました。

    本来はひじを上げないで手首をするどく(扇子を上に開くように)ひねり、ボールを打ち返すんでしょう、という素人の表現ですが・・・。

    1. チキータは本来台上の横上ドライブですが、ドライブをかけたことが革新的でしたので、今は台上ドライブをひとくくりにしてチキータと言われていまして、私もそれは良いと思っています。
      そのうち、チキータの見分け方をブログに書こうと思います。ネタをありがとうございました。

  4. まず台上のボールを強く攻める革新性を伝えてほしいですよね。
    私の妻は野球が好きなのですがピッチャーの投げる球種、シュートやカーブの違いもそうですし驚くべきことにルールもわかりません。それなのにテレビを観ながら野球選手の批評をしたりします。卓球ファンはかなりの確率で卓球経験者なので卓球観戦者にはありえない話です。
    はたして10年後テレビでチキータがどう解説されているのか静観したいと思います。

    1. まったくその通りですね。
      チキータは革命でした。まさかそんなことが可能だとは思いもしませんでした。
      そのあたりを含めて解説したいですね。

  5. 条太さんには是非物理学的にチキータを定義して頂きたいところです。王国で解説されている内容とは異なる、入角度何度〜何度まで?とか…
    出来ましたらコルベル選手の解説と合わせて(笑)

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