大学教授殺人事件の犯人が捕まったようだ。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090522-00000075-maiall-soci
犯人が捕まって、学生が「正直ほっとした」というコメントが寄せられている。こういうコメントはよくあるが、見るたびに吹き出してしまう。
なぜ「正直」なのだろう。殺人事件の犯人が捕まってほっとするのは当たり前ではないか。そもそも本心を偽る必要がないのだから、「正直」はまったく不要だ。「正直、事件のことは忘れてました」とか「スリルが減って正直残念です」とでもいうなら正しい。建前と反対の本心を言うからこそ「正直」とつけるのだ。犯人が捕まってほっとしたのが本心なら、いったいどんな建前があったというのだろう。もしかして自分で捕まえたかったとか。
長々と揚げ足取りをやったが、誤用の理由はわかっている。何も考えていないただの口癖なのだ。めったやたら「逆に」を連発する人や、さんざん話した後で最後に「結論から言うと」と言う人と同じで、意味などないのだ。
このコメントを聞くたびに「ほほう、それが偽らざる本音ですか。じゃあ、いったいどんな偽り、建前があったのかな?」などと発言者を問い詰める想像をして愉しんでいる。