テレビと本

アメリカに来てからテレビをすっかり見なくなった。英語だから見ても分からないということもあるが、アメリカ在住の日本人のための日本語放送も1チャンネルだけあって契約したのだが、半年間にまったく見なかったので先日解約してしまった。

どうして見る気にならないのか考えてみると、パソコンのインターネットで十分な情報が得られるし、日本で見ていたような好きな番組はどっちみち見られないからだ。日本で必ず見ていたものと言えば、「世界まる見えテレビ特捜部」とか「BSマンガ夜話」とか、ときどきやるNHKの海外ドキュメンタリーなどだ。こういうものが見れないので、テレビを見ないということになる。

その反動で、ネット販売やネットオークションで本やDVDを沢山買っている。「トリック」「ビートルズアンソロジー」のDVDをすべて揃えたし、「がきデカ」「トイレット博士」といったマンガの抜けた巻を買い足して揃えようとしている。「がきデカ」は今読んでも面白い、奇跡のようなギャグマンガだ。「キャプテン」もまた、言葉で言い表せない凄いマンガである。

一番思い入れが強いのは「トイレット博士」で、小学校高学年から現在まで何百回読んだかわからないほど好きだ。しかし今では廃刊なので、抜けている巻が手に入らない。その抜けている巻を古本屋で見つける夢を今まで何回も見た。
それで、先日ネットで検索していたら、なんと廃刊になっている本をどうにかして勝手に製本してしまうというサイト「復刊ドットコム」http://www.fukkan.com/fk/index.htmlというのを見つけた。そこで「トイレット博士」の抜けている巻をすべて注文してやった。届くのが楽しみだ。

北九州出身の伝説のロックハンド「ルースターズ」のCD28枚DVD5枚ボックスセットも買った。

これらに加えて、もともと持っていた本やビデオを繰り返し見ながらブログや卓球王国の原稿を書いたりしていると、時間が足りなくてゴルフどころか卓球もできない。かといって睡眠時間を削る気はない。人類の知の集積である文学も少しは読まないとダメだろうと思い、三島由紀夫、川端康成、大江健三郎、阿部公房、夏目漱石といった有名な人たちの文庫の名作も買ってきたがさっぱり読めない(私は小説というものはほとんど読んだことがない。評論や主張は好きなのだが、小説は話が頭に入らないのだ)。

トイレット博士を何百回も読んでいて言うことではないが、つくづく『人生は短い』。