コーヒーの自販機とトイレットペーパー

会社の休憩室にコーヒーの自販機がある。コーヒーだけではなくてピーナッツとかいろいろ売っているのだが、その中にレギュラーコーヒーの粉の入ったカートリッジが売ってある。すぐ横にそのカートリッジを差し込むとコーヒーが淹れられる機械が置いてあるので、一応、淹れたてのレギュラーコーヒーが飲めるというわけだ。

私は薄いアメリカのコーヒーが嫌いなので、あまり美味しいとは思わないが、それはいいとして、問題なのは量だ。備え付けてあるコップにその機械で淹れると、コップすれすれの量のコーヒーが注がれて、とても持ち運べないのだ。それで、いつも1cmぐらいは捨ててから運ぶことになる。日本では考えられない大雑把さだ。

他にも、よく感じるのがトイレのトイレットペーパーの位置だ。トイレットペーパーを片手で畳める人はそうはいないので、それは体の前にあるべきだろう。ところが、会社でも家でもレストランでも、トイレットペーパーの位置がことごとく使い難い位置にあるのだ。たいてい、体の前方ではなくて横の壁についている。ときには体の真横のこともある。右ひじの横の壁についているトイレットペーパーを、どうやって上手く引き出して畳むのか想像してみて欲しい。体を大きくひねらないと両手で取れないのだ。しかも場所によっては体のすぐ近くについていて、引くスペースがなかったりする。もっとひどいのになると、体の真横でしかも、壁に沿って引き出すようになっているのだ。肘の横の壁に、体の後方に紙を引くように取り付けられてあるのを想像してみて欲しい。使うなと言っているに等しいではないか。

こういうこところを見ると、彼らは、使い方は眼中になく、見た目だけで製品を設計しているのだろう。それとも、アメリカ人は、コーヒーをこぼすのが好きだとか、すっかり紙を用意しきってから便座に座るとか、思いもよらぬ使い方をしているのだろうか。そんな奴いないだろう。アメリカ人は、こういう細かいことで(細かくもないんだが)誰も文句を言わないのだろう。