グレッグが面白いCMの映像を紹介してくれた。
http://www.youtube.com/watch?v=Z0JfbRENFHg
この作品の意図とはまったく関係ないが、こちらで家族でレストランに行くと、言いたいことが伝わらず、よく店員にこういう怪訝そうな顔をされたものだった。面白いと同時に、そのときの気まずい気分を思い出させてくれる映像だ。
それにしてもこの映像、ぜんぜんハンバーガーの宣伝になってないと思うのだが。
グレッグが面白いCMの映像を紹介してくれた。
http://www.youtube.com/watch?v=Z0JfbRENFHg
この作品の意図とはまったく関係ないが、こちらで家族でレストランに行くと、言いたいことが伝わらず、よく店員にこういう怪訝そうな顔をされたものだった。面白いと同時に、そのときの気まずい気分を思い出させてくれる映像だ。
それにしてもこの映像、ぜんぜんハンバーガーの宣伝になってないと思うのだが。
車を売るために近くのトヨタに行った。
そこのアメリカ人のセールスマンとしばらく話した。例の不具合問題について、事故報告があった54件だかのうち、運転者の操作ミスと、カーペットがひっかかったのが原因のほとんどで、1件が訴訟して金を得ようとしての狂言で、プログラムのミスは未だに発見されていないと言っていた。スラスラといかにもマニュアル化された言い方だった。
その人は、トヨタだけではなくてとにかく何でも日本製が一番品質がいいんだと言っていた。車はトヨタ、テレビはソニーが一番だと力説していた。私がわざとアメリカのゼネラルモータースやシボレーはどうだというと、そんなのは糞だと言っていた。日本の製品の品質の高さを讃えられて誇らしい気持ちになった。
その人は、もとは軍隊にいて、ドイツに行ったことがあるが、本当は日本を希望していて行けなかったという。叶うかどうかは保障されていないが、希望は出せるようになっているらしい。どの国が一番人気なのか聞くと日本だという。文化がおもしろいし女性が素敵だからだという。
かなり多くのアメリカ人から「日本人女性は良い」と言う話を聞く。私もそうは思うが、「表向きはね」と一応謙遜することにしている。他人のことを謙遜するというのも妙な話だが。
帰任するに当たって、不動産屋を通して家を売りに出している。
家の前に売り出し中の立て札を立て、プラスチックの筒にチラシを入れてある。チラシには薄い鉛筆でこっそりと通し番号を書いておいたので、何枚なくなっているか分かるのだ。日に日にチラシは減っており、もう14枚もなくなったのに、依然として値段交渉どころか誰も見学に来もしない。
同僚の話によれば、それは同じ団地の住人たちが自分の家の価値を知りたくて持って行っているのだろうとのこと。こっちはいつ見学に来られても良いように、毎週芝生を刈り掃除をして家を綺麗に保っているというのに、なんとさもしい奴らだ。
どこにも売れなければ、最後には会社が安い金額で買ってくれるので大損害というわけではないが、高く売れるに越したことはない。今日もチラシを誰か持っていかないかと家の中からチラチラと監視している(これがダメなのか)。
一方、職場での昼休み卓球は相変わらず盛況だ。
いつもラバーがツルツルの古いラケットを使っていたロジャーが、どっかから見つけてきたゴムを貼ってきた。
「ルール違反かどうか見てくれ」というのだが、どうにもこうにも話にならない。
なにしろ「4mm以上の厚み」の「ツブのない」「茶色」のシートを「工業用ボンド」で「元のラバーの上から重ねて」貼っているのだ。ルール違反かどうか判定するのもバカバカしい。球突きをしてみると腕が折れるかと思うほど重く、まったく弾まなくてしかも回転もかからない(アンチと表の中間ぐらい)。
面白いのは、これを使い始めてからロジャーは強くなったというのだ。確かに試合を見ると、今まで負けていた人に勝っていた。卓球の多様性と複雑さの神秘だ。卓球は面白い。
同僚のカイルから新たにスラングを教わった。
「Gone Ass」と言うのだが、直訳すれば「消え去ったケツ」とでもいうもので、女性のズポンのお尻の部分が、お尻の形がわからないほどにたるんでいて魅力的ではない状態を指す表現だという。
日本でも極端に痩せた人がときどきそういう状況になると思うが、こちらでは太っている人が多いのだから、そういう状況はあまりないだろうと思ったが、それは考えが足りないための誤解だった。
こちらで太っている人というのは、腹の部分がとんでもなく太く、いくら尻の肉が盛り上がったところで、胴囲にはぜんぜん追いつかないのだ。その結果、お尻の部分のズボンは確かにブカブカのユルユルになり、お尻の形などないに等しくなる。
Gone Assなど聞いたことがなかったので、ここいらの方言じゃないかと言ったのだがそんなことはなく、アメリカ全土で通じる言葉だという。ちょっと間接的に「GA」とも言うらしい。アメリカ人は結構、アルファベットに省略するのが好きで、わざとなんでもかんでも省略して遊ぶこともある。
奇しくも私が日本にいたとき、課内の打ち合わせ、つまりグループ・ミーティングのことをわざとGpMtg(ジー・ピー・エム・ティー・ジー)とかえって長くなるように言い換えて召集をして遊んでいたことを思い出す。
卓球で言えば「フォアハンド・スマッシュ」のことをわざと会話で「エフ・エッチ・エス・エム」と言うようなもんだ。
マイクとベアリーが、子供のころテレビのせいで、日本人がみんな空手とかヌンチャクをやると思っていたと言ったので、私も日本でよくあるアメリカ人の姿を紹介した。それは、サングラスをかけてガムをクチャクチャ噛み、「ガッテーム」とか「シャラーップ」と叫び「ふしゅるふふふ」と笑うというものだが、よく考えるとこれは少年ジャンプの特定のマンガの中での描写のような気がする(『ドーベルマン刑事』とか『私立極道高校』とか)。間違ったことを教えたがウケたからいいか。
一方、ベアリーが面白いことを言った。彼らが子供の頃、テレビで見るもっとも典型的な日本人は、空手を除けば、ゴジラ映画だったという。そのゴジラ映画では、日本人の台詞が英語に吹き替えられていて、いつもなぜか口がたくさん動いているのにとても少ない台詞しか発しなかったと言う。それがとても奇妙に感じられ「日本人はああいう風に口をパクパクたくさん動かしてときどき発音するのか」と思ったという。いるか、そんな奴!