作業者の話

職場で面白いことがあった。

ある建物の天井の蛍光灯が切れたのだが、そこは大きな機械が置いてある部屋なので天井が高く、とても素人ではランプの交換ができない。そこで、担当者が社外の専門業者に電話で連絡をして、交換に来てもらうことになった。

ところがその予定日は大雨が予想されていたため、その業者は、前の晩から作業者を建物に泊めさせて欲しいと言ったという。当然こちらの担当者は「そういう例はないし、そんなことはできません」と答えた。業者はなおも食い下がり、ちゃんと囲いを作って安全性も確保するのでぜひ泊めさせて欲しいと言う。「いえ、とにかくそんなことは絶対に認められませんから朝来てください」とこちらも譲らない。「そんなところに泊めたら作業者が可哀想でしょう」「いえ、可哀想じゃありませんよ」「あなた、どうしてそんなことがわかるんですか。本人の身にもなってください」

などという多少険悪なやりとりがあった後、判明したのは、業者が言っているのは「作業者を泊めさせて欲しい」ということではなく「作業車を停めさせて欲しい」ということなのであった。

久しぶりに大笑いした。そりゃ可哀想じゃないよなあ。こちらも先方もお互いに「何を頭のオカしいこと言っているんだ」と思っていたのだろう。そこが可笑しい。

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