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ジュンくんの逆襲

ガンダムが面白くなかったことをブログに書いたら、さっそくジュンくんが説明にきた。

家で奥さんと話したところ、「いきなりアニメ50話は確かにきついので、もっと解りやすい劇場版映画を見せた方が良い」という結論になったそうだ。それで、さっそくそのDVDを持ってくるという。しかしその映画は3作あるので、合計6時間は見てもらいたいそうだ。絶句・・。

さらにジュンくん「ガンダムのプラモを作ると好きになるかもしれません」と、いかにガンダムのプラモデルが精巧にできているかを手振りをまじえて力説してくれた。いきなりプラモ。順番が逆のような気がするのだが。

ジュンくんは、ガンダムのプラモデルを、色違い、表面仕上げ違いで何種類ももっていて、そのすべてを組み立て用と保存用に2セットづつ持っているという。「実家においてきた分が多いので全部見せられないのが残念です」と語る。ま、残念・・かな。大学のときのアニメファンの女性クラスメートが、アニメ雑誌を保存用と切り抜き用と通常使用用に3冊づつ買っていたのを思い出した。

ガンダムファンはすごい。ちなみに、ここの赴任者の中にもう一人ガンダムファンがいて、すでに会合をもっているようだ。

嗜好の矛盾

ときどき、自分の好きなものに矛盾があることに居心地の悪さを感じる。

その最たるものがロックだ。私はビートルズを初めとするロック、中でもパンクロックが大好きなのだが、ロックのファッションとかいわゆる不良の人たちは全否定である。だから、日本のロックミュージシャンが粗暴な話し方をするのを聞くと、なんとも複雑な思いにとらわれる。そういうものはもともとロックが持っている要素だとはわかっているのだが、受け入れられないのだ。その自分の矛盾がとても嫌なのである。

他にもある。自動車の模型は好きなのに、本物の自動車には興味がない。野球マンガは好きだが、野球には興味がない。歴史には興味があるのに現実の政治には興味がない。ワルドナーを神とあがめているのに自分はシェーク両面表ソフトだ(これはいいか)。緑茶は問題ないのに抹茶の入った菓子は嫌いだ(これもいいか)。

こんなことを気にかけているのは私だけだろうか。

ガンダムオタク

2ヶ月前に赴任してきたジュンくんが、極端なガンダムオタクだ。なにしろロボットアニメはガンダム以外は見ないというのだから、アニメオタクですらない、ガンダムオタクなのだ。

私も小学校の頃まではロボットアニメを見ていたが、卓球を始めてからは部活の時間との関係もあって、自然と見なくなってしまった。ガンダムといえば覚えているのは、高校のときに隣の席の奴が、「普通のアニメと違うんだ」と言って絶賛していたことだ。

それで、いつかは見なければならないと思っていた。ジュンくんにそれを言うと、当然のようにDVDセットを持っているという。それで借りることになった。

ジュンくんは何も言わなかったが、家に帰って包みを開けて愕然とした。ボックスの表面の透明フィルムが新品のままなのだ。「破るなよ」というジュンくんの無言の圧力を感じる。「うわ」と思いながらカリカリと爪の先で止めてある粘着テープを剥がしてフィルムを開けてそのままの形でボックスを抜き、高いところに置いて「さわることも捨てることも禁止」であることを家人に伝えてからDVDを見始めた。

しかし残念ながらどうにも入り込めない。翌日、ジュンくんに「面白くない」と正直に言うと、まだ2、3話では面白くないはずだという。何話見ればいいのか聞くと「半分くらいは見ないとダメです」という。半分ってことは25話、ざっと10時間かよ!なんだか絶望的な気分になってきた。

このまま見るべきだろうか、止めるべきだろうか。

ゴダール

黒ぶちメガネにしたら、ハゲ具合がなんとなく映画監督のジャン・リュック・ゴダールっぽく見えるので嬉しい。さすがゴダールだ。

頭頂がゴダールの方が乱雑で、私の方がすっきりしている。これは勝っているのだろうか、負けているのだろうか・・。

プールとちらし寿司

先日、アトランタに泊りがけで行ってきた。
子供たちの楽しみはホテルの温水プールで、妻の楽しみはアトランタ市内のハイウエイ運転と日本食だ。私の楽しみは車の助手席(運転しないので)やホテルで本を読むことだ(だから自分の家が一番いいのだが)。

プールでの子供たちがうるさいと思っていると、おかしな遊びをしていた。ひとりが潜水していて、息が苦しくなって水面に顔を出したところを両側で待ち構えているふたりが柔らかい棒でバンバン叩くのだ。これを交替でやっていた。これは一体どういう遊びなのだろうか。

一方、妻の楽しみであった日本食だが、「ちらし寿司」がごらんの通りだ。たしかに寿司が散らばってはいたが・・。

卓球ブームの状況

会社での卓球ブームがいよいよ本格化している。

昼休みには毎日5人がやってきてダブルスをやっているありさまだ。卓球のために昼食も近くの休憩室で簡単に済ませて卓球をしているようだ。

ラケットは、私が4本用意したものだが、スーパーで4本で8ドルほどの超極悪品だ。一応ラバーが貼ってあるように見えるがほとんどプラスチックで、とても硬くもちろん回転はまったくかからない。木で打っているのと同じだ。まごうことなき腐れラケットだ(いや、腐ることもできない材料だ)。

私は彼らの卓球を毎日楽しく眺めているのだが(それだけで楽しい)、この人たち、どんどん上達してきている。それもまた楽しい。

卓球台を持って来いと私に言ったデリルが一番上手なのだが、この男、私といい勝負だと他人に吹聴しているらしく、ゲイリーが私に「本当なのか」と確かめにきた。私が真実を伝えると、ゲイリーは「それならデリルを0点でコテンパンにやっつけてくれ」と言う。私はそんなことはしたくないと言うと「あいつがいい気になっているのが許せない」と言う。「これがアメリカ式なんだ。本気出してやっつけてくれ」と再三言われている。普段からよっぽど気に入らないらしい。

自分のラケットを使えば0点というのも不可能ではないが、さすがに確実なわけでもなく、挑戦して失敗するのもちょっと嫌だ。無難なところで適当にやっていこうと思う。

村上春樹

最近、村上春樹の小説を読んでいる。『海辺のカフカ』『パン屋再襲撃』と読んでいて、以前宮根さんに借りて読んだ『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』と合わせて3冊読んだことになる。

私はそもそも小説というものを読まないのだが、村上春樹といえば世界的に認められていてしかも売れているというものすごい作家だから、これなら私にも魅力がわかるのではないかと思って読んでいる。ところが面白くない。面白くないのは趣味の問題だから仕方がないとして、わけが分からないのは困った。ファンの人たちはわけがわかっているのだろうか。

そう思っていろいろ調べてみると、村上春樹本人が実はわけがわからないそうなのだ。「頭の良い人がいろいろ解説をしてくれていますが、私はよくわかりません」と語っているのだ。村上春樹は、日常生活で経験したいろいろなことから、言葉にできないある思いがわきあがり、それを表現するのに小説を使っているという。その思いは言葉にできないので、小説以外の形態で説明することはできないという。

さすが小説家、うまい表現だ。「解る」ということは言葉にできることだから(「味がわかる」などというのとは別の「解る」だ)、そもそも彼の小説には「解る」べきことは何もないのだろう。「解る」のではなくて味わう、感じるべきなのだと思う。

しかし、ここで疑問が生じる。村上春樹が表現したいと思っている「ある思い」が読み手に伝わっているかどうかは、実は確かめようがないのだ。客観的な言葉にできないものは確かめようがないからだ。考えうる実験として、村上春樹に、何の思いもなく空っぽな小説を、いつもの巧みな比喩を駆使した文体で書いてもらい、それをファンが評価するかどうかを試すのだ。いつもと同じように絶賛されれば、ファンは彼の表現の妙や文体を好いていたのであって、彼の思いを感じていたわけではないことになる。逆の結果なら、ちゃんと彼の思いは伝わっていたことになろう。しかし現実にはこの実験は不可能だろう。なぜなら、村上春樹が小説を書く動機は、その思いを表現したいことだから、表現したいことがないといかなる小説をも書けないだろうからだ。

うーん、深い。

会社で卓球ブーム!

ニューヨークのセレブの間で卓球がにわかブームになっているとニュースで知ったが、それとは関係なくわが社でも卓球ブームだ。

以前、デリルという同僚と卓球をしたのだが、点数が競ったものだから、もう少しで勝てると思っているらしく、たびたび誘われていた。ただ、昼休みにやるといっても卓球台がある教会に行くのに時間がかかるので、もっと良い場所があれば、などと言っていたら、話の流れで、私の家の卓球台を会社の空きスペースに持ってきたらどうかと言われた。

どうせそんなの会社が許可しないと思って「いいよ」と言ったら、なんとデリル、「社員の交流だ」などと言って社長を説得して許可を得てしまった。それどころか社長は「条太が卓球台を会社に寄付するんだって?」と言うではないか。

寄付は勘弁してもらったが、約束をしてしまったことなので、あきらめて会社に持ってくることになった。

いまのところ昼休みに何人かが楽しくやっているようで、それを見るのもなかなか楽しい。言い出しっぺのデリルは、そのうち大会を開くと息巻いている。

日本人赴任者にも卓球経験者が2,3人いるので、結構楽しみである。

質問募集

先のメールで思いついた。

卓球に関する質問を募集します。希望者は上の「メール送信を希望の方はコチラをクリック!」というところから私にメールをください。その質問と、それに対する私の回答を雑誌卓球王国の私の連載『奇天烈逆も~ション』に掲載します。

ただし、目的はギャグですので、私の回答はすべてふざけたものになります。
基本的に質問者を小バカにする回答をしますので、腹を立てない方のみお願いします。
回答はこんなイメージになります。
http://www.geocities.jp/gendaitakkyuu/q_a.html

質問は真面目でもふざけていても何でもよく、その中から私が面白い回答ができそうなものを選んで掲載します。質問者名は他人の名前を使って他人に迷惑をかけるトラブルを防ぐため、明らかに偽名とわかる名前にしてください。「とんとろりん M78星雲」のような無意味なものでも「匿名希望 6歳 弁護士」とナンセンスでもいいです。

本気の質問コーナーではないので、いただいた質問に対する回答はメールではしません(普通のご返事はお出しします)。本気の質問と区別するため、件名に「冗談質問」と入れてください。

なお、すみませんが採用されてもプレゼントはありませんので、ご了承ください。

球拾い大会

今日、高校生だという人から、とても面白いメールが来た。以下に紹介する。

僕はあまりにも弱すぎる為練習相手にすらならず
1年たった今でも
せこせこ後輩の球拾いを
しています

なので球拾いは
とても上手いです
1秒に3個は拾えます

そこで、
偉大な力をもった
伊藤さんお願いがあります
球拾いの大会を開催
してもらえないでしょうか?

どこまで本気なのか分からないのだが、あまりにもおかしくて吹き出してしまった。「面白いのでブログに載せたい」と返事をしたところ、喜んでいたので、一応、ユーモアなのだと思っておきたい。本気だったらごめんね。