年別アーカイブ: 2010

ローガンズ

もうひとつ、アメリカのレストランを紹介しよう。

ローガンズというチェーン店で、ピーナッツが食べ放題なのが売りだ。店の入り口にドラム缶のような入れ物にピーナッツが置いてあって取り放題だし、各テーブルにもバケツにピーナッツが置いてある。さらに、店内ではピーナッツの殻を床に散らかし放題で、みんなわざと床に捨ててそれを踏んで歩いているのだ。

ピーナッツなんぞそんなに食えるものではないが、なんとなく開放的な気分になって、たまに入ると楽しい。

しかし料理のメニューはご覧の通りだ。息子たちはこんなものを昼食や夕食にするのに慣れたのだからたいしたものだ(わざとまずそうなものを撮ったんだけど)。

いざモスクワへ!

今年もモスクワでウエブ速報をすることになった。

大会後半の3日半だけの滞在になるが、完全燃焼したい。鍵はやはり日本勢の活躍だ。

世界選手権といえば、気になるのはテレビ放送の質だ。テレビ局のカメラ位置はいつも高すぎて、選手が小さくしか映らない。高いところから撮影すると、両方の選手が縦に離れて画面に入るので、画面に納めるためにはズームしたくてもできないのだ。だから、カメラの高さが映る選手の大きさを決定してしまう。
さらにコートからの距離もあるので、遠近感のない画面になる。小さい選手がスピード感のないボールを打ち合う画面なのだから、これで、迫力も何もない「死んだ画面」の出来上がりだ。

一方、コート近くの低いところから撮影した画像は迫力満点で、まるで別の映像となる。

下の写真は昨年の横浜大会の映像だ。皮肉なことに、ベスト16とかまではコートサイドからの撮影が結構あって素晴らしいのだが、決勝とか準決勝とか、プレーの質が高く重要な試合になると、放送局が力を入れて「死んだ画面」となる(笑)。なんという悲劇だろう。

横浜大会の前にテレビ東京に同様の提案をしたが残念ながら効果はなかった。今回も無駄を承知の上で、放送局に働きかけてもらうようロシア卓球協会にメールを出したがやっぱり返事も来ない。残念だ。来月号の原稿もこの件を書いた。

私が尊敬するリフレックス・スポーツのゲイリー・ルーダーマンもこれまで何度も放送局に、フロアのカメラをメインに使うよう進言したが、聞き入れられたことはないというから、私ごときがいくら言っても無駄なのだろう。

アメリカ食

今まで、アメリカの日本食レストランなどを紹介してきたが、意外にアメリカの典型的なレストランについてはほとんど紹介していなかった。

私自身、アメリカに来る前は、普通のアメリカ人が食べている料理はどんなだろうと思ったものだったが、いざ来てみるとあまり紹介する気になれなかった。それは、結局、アメリカの料理といってもハンバーグとかフライとかで、すでに知っているものばかりであり、あんまり珍しいものがないからなのだ。

たとえば今日の昼に行ったレストランのメニューは下の写真の通りだ。こりゃ、体に悪い(笑)。

水族館

ちょっと前にアトランタの水族館に行ってきた。世界一の水族館らしいが、何が世界一なのかはわからない。

水槽に囲まれたトンネルが面白かった。ポスターを見ると、そこに寝袋を持ち込んで宿泊できるサービスもあるようで、なかなか思い切ったものだ。

大きな水槽の前に「このパネルは日本の高松のニップラという会社で作られました」と書いてあった。こういうのを見ると日本人としてはやはり誇らしい気持ちになる。さぞかしすごい技術なんだろう。

カニの水槽を見ていたら、アメリカ人がニヤニヤしながら「This is making me hungry(見てたら腹へってきた)」と言った。ちょうど妻も「うまそー」と言っていた。誰でも考えることは同じだ。

サメのコーナーでは、化石を使ってその進化の歴史を説明してあった。息子たちが通っている学校では「進化論は間違った理論」と教えているのだが。ある先生などは「地球温暖化も神様が怒っているためだ」と言っているそうだ。神様もずいぶんとまた不確実で回りくどい戒めをするものだ。

宇宙人大百科の続き

3/14にも書いた『宇宙人大百科』からもうひとつ紹介したい。

この本には、ところどころ、宇宙人に関する本やSF映画も紹介されているのだが、その中に、タルコフスキーの『ストーカー』が紹介されていた。ストーカーといっても、性犯罪者の話ではない。ゾーンというところに行くと、人の本当の望みが叶えられる部屋があって、危険を覚悟の上でその部屋に行こうとするのだが、自分の本当の望みを知って絶望して自殺したり、それを知るのが怖くてその部屋に入れなくなったりといったような哲学的な話なのだ。

なおかつ、異様にゆったりとした画面なので眠くなることでも有名な映画ではあるのだが、こんなふざけた『宇宙人大百科』にこんな紹介のされかたをしているのが可笑しい。「鑑賞者がすさまじい睡魔に襲われ、爆睡してしまうコトでも知られる」なんて、いったいどんな映画よ。そこが大事じゃないんだが。

間違った情報が書かれているわけではないのだが、表紙がビートルズのパロディなことをはじめ、著者がいったいどういう読者を想定してこの本を書いたのかと考えると、なんとも可笑しい。

アメリカのオレンジジュース

取っ手がついていたりしてどう見ても洗剤だが、これでオレンジジュースなのだ。3.8リットルのストレートジュースだ。こんなのをガバガバとアメリカ人は飲んでいるのだから太るわけだ(もちろん日本と同じような小さいのも売ってるけどね)。

スポーツ医・科学委員会の研究報告

阪大名誉教授の辻さんから、平成20年度の研究報告書が送られてきた。

昨日は海水浴に行ったのだが、出掛けにこんな面白そうなものが届いたのだから読まないわけにはいかない。海に持っていって子供たちに砂遊びをさせつつ読了した。フロリダは暴風雨だったので、冊子が濡れてしまったが、こういうものは実用品であって読めればよいものなので気にしない。『ラケット質量が卓球のフォアハンドドライブ動作に与える影響』なんて題名を見ただけで小躍りしたくなる。

よく、仕事と遊びの切り替えのメリハリがはっきりしていることが良いこととされるが、それが良いという根拠はない。良いかどうかはわからないが、わたしは全然メリハリはない。いつでもどこでも卓球やら仕事やら家族やら人生やらをダラダラと考えている。このようにしかできないのだから仕方がない。

社内卓球大会

その後も社内の卓球熱は続いている。
昼休みになると、毎日誰かは卓球をしている。自分専用のラケットを買った者も3,4人いる。先日はそのなかの何人かにドライブを教え、みんな成長著しい。

先週はデリルが卓球大会を催すということで、部屋の出入り口のドアにトーナメント表が貼りだされ、よく見ると私の名前が勝手に書いてある。例によってJODAなどと間違えて書いてある。そういえばあいつら、私のことを「ジョーラ」とか「ジョーダ」とか言うと思っていたらやっぱりろくにわかっていなかったようだ。

だいたい、私の社員証からしてJotoと書かれているくらいだ。そういえば、今年の1月に参加した大会の組み合わせ表にもJotoと書かれていた。ジョータというのがよっぽど発音しにくいと見える。

社内卓球大会は毎日昼休みに行われ、どの試合がいつ行われるのか、ちゃんとタイムテーブルまで決まっていた。参加者は8人だった。日本のように一度負けたら終わりの方式はこちらでは「シングル・エリミネーション」といい、それに対して、一見トーナメントのようだが、負けると敗者用のトーナメントにうつり、そこで負けるとお終いになる方式をダブル・エリミネーションと言い、けっこうよく使われる。勝者のトーナメントで負けた人はその負けた位置に応じて敗者のトーナメントの後半の方に配置されるようになっていて、なかなかうまくできている。最終的に敗者のトーナメントの優勝者は勝者のトーナメントの優勝者と決勝をやるので、誰にも二回負けるまでは優勝のチャンスがあるのだ。

私は左手で参加したが、無事に優勝することができた。最初、慣れていないので2回戦でスティーブに負けて敗者トーナメントの2回戦に回り、その後だんだんと上手になって優勝し、勝者トーナメントで優勝したデリルと決勝をした。そこで3-0で勝ったのだが、デリルはこの時点で初めて負けたので、続けてもう一度私と「本当の決勝戦」をやった。よく見るとトーナメント表にもちゃんとそういういうケースの分岐が点線で書いてあって、本当によくできている試合方式だった。やはり物事を楽しむことにかけてはアメリカ人は進んでいると思った。

「本当の決勝戦」では、その試合を計算に入れていなかった私は疲れてしまって結構接戦で、3-1でやっと勝ち、現場のガラクタを集めて作ったトロフィーを授与された。

来週はダブルスだそうだ。私は出ないつもりだが、卓球経験者の日本人赴任者が二人参戦することになっていて、さっそく金曜の夜に練習をしていた。

英語の話になるが、こちらでは試合形式によらず大会自体のことをトーナメントという。日本でいう、アミダくじのようないわゆるトーナメント方式のことはこちらではシングル・エリミネーションと言う。ちなみに、総当り戦はラウンド・ロビンだ。最初、このトーナメントという言葉の意味のズレと、ダブル・エリミネーションという言葉のダブルという言葉をダブルスのことだと思って、かなりトンチンカンなやりとりをした。トーナメントだと聞いて試合に行ったら総当りだし、パートナーもいないのにダブルスかよと思っているとシングルスだったり、という具合だ。へたに共通の単語を使っているだけに誤解を招く。