年別アーカイブ: 2014

飲み過ぎは体に悪いに決まっている

「牛乳の飲み過ぎが健康に悪い」というスウェーデンの研究結果が波紋を呼んでいるという記事を読んだ。

何でも飲み過ぎれば健康に悪いに決まっている。酒でもコーラでも水でさえも飲み過ぎれば健康に悪い。食い過ぎでも同じだし、卓球のし過ぎも勉強のし過ぎもやはり体に悪い。なぜかといえば、そもそも「し過ぎ」という表現が「適度な量を越えてい悪影響が出るほど」という意味を含んでいるからだ。

試しに「○○し過ぎ」で好ましい例を挙げてみるがよい。「勉強のし過ぎで東大に入ったしまった」というようなちょっと捻った表現でもないかぎり挙げられないことがわかるだろう。

だから「○○のし過ぎは体に悪い」という話を聞くと私は「そりゃ悪いだろうな。し過ぎなんだから」と思って可笑しくなってしまうのだ。

これは意地悪し過ぎだろうか。

おいたわしやフェッツナー様

サントリーの脂肪をカットするというドリンクのコマーシャルに卓球が使われている。脂肪のカットをカットマンとひっかけたわけだが、そのカットマンの相手をしている男がなんと1989年世界選手権ドルトムント大会の男子ダブルスで優勝し、ドイツに卓球ブームを巻き起こした、ステファン・フェッツナーその人なのである。

胸に「ラーメン」のゼッケンをつけての勇姿だ。とほほ、おいたわしやフェッツナー様・・・・。

それにしてもこのコマーシャルを作った人、どういうわけでフェッツナーという微妙な人を使ったのだろうか。そもそもフェッツナーなど、今の卓球ファンですらほとんど知らないのだから使うメリットがない。主役は俳優が演じているカットマンの方なのだしどうせボールはCGだしで、どう考えても卓球選手を使う必要はない。卓球選手を使うにしてももうすこしノーマルな人選があったはずである。もしかして製作者は卓球ファンなのかもしれない。

とはいえ、あのステファン・フェッツナーがこういう形ではあれ、日本のテレビに公然と登場する現代は、良い時代になったと言えるのだろうか。

秀己さんからの手紙

伊藤秀己さんから直接封書が届いた。

急に創作意欲がムラムラと湧いてきたらしく、ネタがたくさん書かれていた。

秀己さんは少林寺拳法の部活のおかげで視力が落ち、軽いパンチドランカー状態のため(打たれ過ぎ)、思ったことを言おうとすると噛みまくるので日常会話でも頭の中で一度下書きをしてから話すそうだ。

また「ここ30年でしなりがあって重い人間になってきたので、今後はテンション系や特殊素材も試した上でマークVのように盤石で息の長い人間になりたいと思います」だそうだ。

うむむ・・・ノーコメント。

西村の優勝

全日本マスターズ男子フォーティの部で、私の大学の後輩である西村雅裕が優勝した。今どき珍しい極端なフォアハンドグリップで後陣からのらりくらりとロビングだかドライブだかを打っていたがボールが伸びたり沈んだりするらしく、相手のミスを誘っていた。

大学時代はバカみたいに攻撃をしていたと思ったが、歳をとって動けなくなった分、上手くなったところがあるようだ。もっとも彼は学生時代に、東日本医歯薬学部大会で優勝していたし、全国国公立大学大会でも3位になっているので強いことは強かった。しかし今回のような制約のない大会(年齢は別として)で全国優勝したというのは初めてであり、相対的に強くなっているのだろう。それどころか、私の聞き間違いでなければ、42歳にして今年の全日本選手権の一般の部でシングルスとダブルスの静岡代表になったと言っていた。これでは相対的どころか絶対値で強くなったということになる。強すぎだ。東北大OBの中では間違いなく最高の実績を上げた男と言えよう。

会場で20年ぶりくらいに話したが、彼は学生時代に私の家に連れて行かれて卓球のビデオを見せられたそうだ。私はまったくその記憶がない。西村は私の10学年も下だが、確かに私は就職してからもときどき部活に顔を出してはコレと見込んだヤツを車に乗せて自宅に連れ込んではビデオを見せたり持論をぶちかましていた。西村よりいくつか上の橋本という後輩など「俺、洗脳されそうになった!」とそのときのただならぬ恐怖を知人に漏らしていたと後に聞いたものだった(あのヤロー)。いったい何をどう洗脳しようとしたのか覚えていないが、ともかく西村にも持論をぶちかましていたのだろう。

何か言いたくても言う場がなかった私にとって、物言わぬ大学の後輩は格好の餌食だったわけだ。恥ずかしい若気の至りである。

ともかく西村、おめでとう。

伊藤秀己さんとの邂逅

卓球王国のアンケートはがきに毎月かかさず私宛に近況を書いてくれる花巻の伊藤秀己さんにお会いした。電話で話したことはあるがお会いしたのは初めてだ。今週末にマスターズの全国大会が花巻市であったので、試合を見に行くついでに連絡をとって会場でお会いしたのだ。

驚いたのは、アンケートはがきに書いてくる近況がわざわざ下書きをしたうえで書いてきているということだ。以前は行き当たりばったりで書いていたのでオチもなくメチャクチャだったが、最近は下書きをするようにしたのだという。そこまで力を入れてもらっても、読者の投稿欄に載るような内容ではないし、真面目に読むのは私ぐらいだと思うので、なんとも申し訳ない気持ちだ。このままでよいのだろうか。

秀己さんは高校時代まで卓球をしたそうで、なかなか感慨深い話を聞いた。あるとき、指導に熱心な顧問の先生が「本気でやるヤツは明日までに丸坊主にしてこい。丸坊主にできるヤツは手を上げろ」と言うと3分の1ぐらいしか上げなかったため、その日からその先生は男子部員は相手にしないことになり、後に女子はインターハイに出場したという。坊主頭が勝敗を分けたわけだ。似たような話が全国のあらゆるスポーツ、勉強などの場に無数にあるものと思われる。先生の気持ちも生徒の気持ちもよくわかるだけに、なんとも感慨深い。

高校を卒業すると東北学院大学に入ったが、卓球の名門大学だったため、高校の先生から「お前は卓球部には絶対に入るな」と言われて断念し、そのかわり高校までの苛められキャラを払拭しようと少林寺拳法部に入ったという。「それで自信がついて苛められなくなりましたか?」と聞くと「打たれ強くなりました」とのことだ。目論見とまったく別の形ではあるが、苛めを克服したということのようでなによりである。

現在は仕事のかたわら、近所の知人を束ねてチームを作って卓球にいそしんでいるそうであるが、卓球経験のない運動神経の良い若者に本気でやって負けたという話がちょっと気になる。その素人の若者がどれだけ運動神経が良いのか、それとも秀己さんの実力があまりにも「問題あり」なのか、興味深い。一度お手合わせをしたいものだ。

実在した「スマップ」

卓球王国10月号に、新しい卓球用語として、スマッシュをするふりをしてストップをする技術を「スマップ」と言ったらどうかと提案した。もちろん冗談だったのだが、読者の方からの指摘で、実際に日本卓球協会の資料にこの単語があることがわかった。

これは日本卓球協会のウエブサイトのスポーツ科学のコーナーで公表されている『卓球新用語について』と題する論文だ。著者は「近藤欣司、前原正浩、星野一朗、葛西順一」とある。http://www.jtta.or.jp/SportsScience/report/2009/21.pdf

スマップの他にも「おや」と思ったのが「光ツッツキ」という単語だ。特別に速いツッツキのことだという。「光ドライブ」というラバーがあるのでややこしい。他の単語はどれも違和感がなく知っている単語ばかりだ。

わからないのが、この論文は、すでに定着している卓球用語を紹介しているものなのか、それとも「こうしたらよいのではないか」という提案なのかだ。冒頭にその意図が書いていないのでわからないのだ。おそらく前者だと思うが、だとするとナショナルチームなどでは普通に「スマップ」とか「光ツッツキ」とか言われているのだろうか。

最近、卓球のテレビ放送を面白くする方法をいくつか考えている。ひとつはボールのスピードと回転量をリアルタイムで測定して画面に出すこと。そのためのアイディアがあるので実現しようと思っている。もうひとつは、解説を面白くすることだ。スピードと回転量を表示することもその方法のひとつだが、卓球用語を新しく考える必要があると思う。従来からある名称を変えることも必要だろうし、名前のなかった技術について命名することも必要だろう。

まず、「ツッツキ」という言葉に代わる名称が必要だ。「払い」が「フリック」に変わったようにだ。「ナックルドライブ」は悪くはないができれば「フェイクループ」の方が良いと思う。ドライブマン、カットマンはよいとしてこれに対立するものとして前陣速攻型はなんか分け方が違うし前陣のドライブマンも多いので、これはスマッシュマンとでもする。粒高とかブロックが多い場合にはブロックマン。当然、レベルが低い世界ではロビングマンも存在する。台上バックハンドドライブは思い切って「DJドライブ」とか「DJ」とか言ってしまう。

新しい概念としては、ネットの横を通って入れるボールを「ダイレクトドライブ」「ダイレクトスマッシュ」などとする。総称して「ダイレクトショット」でもよい。その中でも頂点が明らかにネットより低いボールを「アンダーザネット」、台の下から入れてほとんど弾まないボールを「ゼロバウンド」とか「グランドゼロ」とか「パーフェクトショット」とか「ミラクルショット」とかする。さらに、そのようなボールをこともなげにドライブで返球してしまう現象を「ワルドナー」と呼ぶ(シドニー五輪準々決勝の対サムソノフ戦の実例より)。

これらの単語はあくまで例だが、こういうのを卓球王国で募集して決めるとかして日本卓球協会、工業会、解説者を通して定着させ、卓球メジャー化のために改革をしてはどうだろうか。

接触時間の話

よく表ソフトは球離れが早いと言われる。球離れが早いとは、ボールとの接触時間が短いという意味だと思われるが、実際には裏ソフトと接触時間に違いはない。それどころか、裏でも表でもただの板でも接触時間はいずれも1/1000秒と等しいことを今から34年も前にタマスが1秒8000コマの高速度撮影で実証をし、「卓球レポート1980年8月号」で発表しているのだ。

その他にも、1994年に日本卓球協会が発行した「卓球コーチ教本」には、裏ソフトと粒高とアンチでもやはり1/1000秒程度であることが書かれている。

これに対して、人間が手で感じることができる最短時間は1/100秒だから、接触時間の長短など絶対にわからないのだ。手に感じるラケットの振動(接触時間よりはるかに長い)と音とボールの飛び出す方向からなんとなくそう誤解しているにすぎないのだ。

ま、そう誤解していてもなんら不具合はないのだが、はっきりと間違いだとわかっていることが何十年も言われ続けているというのは、なんとも居心地が悪いものである。

用具ドランカーの夢

卓球王国きっての用具ドランカー、佐藤佑から楽しいメールが来た。

長年の夢が叶って、ついに理想のラケットケースを見つけたのだという。常に用具で迷っている彼としては、ラケットケースには最低4本は入れて持ち歩きたいそうだが、そういう商品はなく(当たり前だ)、不満を抱いていたのだという。

とてもまともな主張とは思えないのだが、なにしろ用具ドランカーなのだからしかたがない。ところがあるウエブサイトhttp://www.contra.de/katalog/Contra_Katalog_2014/#8でついにラケットが5本入るラケットケースを見つけたのだという。

いったいどこのバカがこんなラケットケースを持ち歩くというのだろうか。ま、ここにいるわけだが。

どこが多機能なのか

よく駅のトイレで「ここは多機能トイレです」というアナウンスを聞くことがあるが、いったいどこが多機能なのかいまだにわからない。「右は男子用トイレ、左は女子用トイレです」と続くことが多いので、男子用と女子用があることが多機能なのかと思ってしまうが、まさかそんなことはあるまい。

確かにトイレでは小便の他に大便も放屁もし放題だし手も顔も洗えるしその気になれば打ち合わせも喧嘩もできるのだから、多機能と言えば多機能である。

しかしそんなことはどこのトイレでもできるではないか。いったいどこが多機能なのかはっきりさせてほしいものだ。

面白いイタズラを思いついた

馬琳、王晧、王励勤そっくりさんの素人を探してきて、協和発酵キリンなどの講習会に連れて行って隠しておき「講師に挑戦コーナー」になったらいきなりそいつらを登場させて腰を抜かさせるというのはどうだろうか。

他にも恐ろしい面子としては劉南奎、馬文革、リ・グンサンなどが考えられる。

白人だと、シュルベク、アペルグレン、クレアンガというところだろうか。時代がめちゃくちゃだが、あまりの恐ろしさに気づかんだろう。

しかし、アペルグレンとはなんてかっこいい選手がいたものだろうか。今のようにきれいな映像があまり残っていない時代なのが残念でならない。ほんの少し遅かった。ワルドナーに間に合っただけでも良しとせねばならないのだろう。

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