年別アーカイブ: 2014

日本人に何が起こっているのか?

NHKの「クローズアップ現代」という番組を見た。大学の図書館の貸し出し数が減っていることをもって若者の読書離れを嘆き「日本人に何が起こっているのか」などと言っていた。

読書離れの理由を学生にインタビューすると、ネットやスマホをやっているので読書の時間がないという。さらに、東大の脳科学者が、活字を読むときとテレビを見るときの脳の働き方の違いを解説し、本を読む方が想像力を使うというようなことを言っていた。

また、読書を毎日2時間する学生一人と、まったく読まない学生3人に論文を書かせたら自分の考えを書けたのは読書をする学生だけで、他の3人はネットから拾った文章を切り貼りしただけで自分の考えは3行程度しか書けなかったという「実験結果」も披露していた。

こんなことを並べて若者の知性の低下を心配する魂胆の番組だった。こういう論調はそれこそ何十年も前からある。

マンガが登場したときもそうだしテレビが登場したときもそうだ。こういうことを嘆くと、若者を苦々しく思っている世代は、自分たちが若者の頃に「マンガを読むからバカになる」と言われたことはすっかり忘れて溜飲を下げるのだ。

だいたいこういう番組は悪いことしか言わない。よく考えてみよう。今やテレビ離れも進んでいると言われている。その分、スマホで活字を追っていると言われているわけだから実は活字を読んでいる時間は減っているどころか増えているかもしれないのだ。

本をまったく読まない学生と2時間も読む学生ではそもそもデキが違うわけだから実験にならないし、ネット検索する学生に考える力が少ないなんてことがあるわけがない。

加えて、読書離れを心配して警鐘を鳴らしているのが『クローズアップ現代』という、かつて読書離れの元凶と言われた他ならぬテレビなのだから皮肉ではないか。考える力を使ってそのあたりも掘り下げて見た方がよかったと思うのだがどうだろうか。

ヨハンソンが再婚!

「S.ヨハンソンが再婚」というニュースを見て、ハンマースマッシュのシェル・ヨハンソンが再婚したと思った卓球人は多いのではないだろうか。

ヨハンソンは残念ながら何年か前に亡くなっているので落ち着いてもらいたい。

卓球大会運営マニア

世の中に卓球好きはいろいろあれど、大会を運営するのが大好きだという人は全国にも2、3人しかいないのではないだろうか。それがこの方、今野啓さんである。

もちろん自身も卓球をやっていたのだが、大学時代に重度のイップスになり、練習のロングサービスも入らず先輩から「ふざけてるのか!」と怒られる辛い思いをしたそうだ。そんな経験を経て中学校の先生になり、指導の傍らいつしか大会運営の面白さに目覚めたのだという。

その趣味が高じて今では宮城県中体連卓球専門部の委員長であり、来年、宮城県で行われる全中の大会組織委員長でもある。そのため、今では授業を持たずその大会の準備に専念する毎日であり、本人いわく「これで給料をいただけるなんてまさに天国」だそうだ。

そこで上映する映像作品の作成を依頼するため私と会ったのだが、準備してきた仕様書がすごい。未定部分が多いにもかからわず異様にきちっと書かれていて、この人がこういう書類を作るのが大好きであることがよくわかった。「自分が作った書類をファイルして眺めて悦に入っているんでしょう?」と聞くと「もちろんです!」と言っていた。私も卓球関係だけはそうなので気持ちはよくわかるのだ。

「こんな男はどこにもいないから、来年の全中はきっと前代未聞の素晴らしい大会になるよ」と同席した青山さんは語った。「絶対頭おかしいから」だそうだ。

持参したタブレットには卓球王国の記事がリストされてあり、ルール関係のページがスキャンされて整理されていた。ありがたいというか呆れた読者である(確かに頭おかしいかもしれない)。

今野さんは今週、世界ジュニア大会の審判をしに上海に行っているはずである。奥さんに話を切り出すとき「上海に旅行したくない?」と恐る恐る切り出したという恐妻家でもある。「ひとりで行ってきなよ」という答えを期待したと思うが二人で行く羽目になり、今頃、一流選手たちとの交流の誘惑と奥さんとの上海観光との狭間で悶絶しているはずである。

慰労会

無事に大会がすべて終了した昨夜は、OB会だけでの慰労会となった。

 

こちらは3代目会長の村上さん 強烈。

 

4代目会長の安倍さん。若いころから鹿賀丈史に似ていた。

 

5代目、現会長の渡辺さん 彼が挨拶をしているとき、なぜか正智深谷の女子選手たちが笑いを堪えていたのが印象的であった。眼鏡の度が強すぎるからだろうか。この人が全日本選手権の会場でタマスの辻さんに声をかけ、元世界チャンピオンの伊藤繁雄と長谷川信彦を水沢高校に連れてきて体育館で全校生徒の前で模範試合をするという5周年記念行事を行ったのは、若干22歳のときである。自らを「俺、恥知らずなのよ」と語る本当に恥知らずな人である。近いうちに雑誌の連載で取り上げようと思っている。

 

こちらは及川くん。OB会の伊集院光の名を欲しいままにしている。

 

そしてこのOB会の首謀者で初代会長の柏山徹郎さん。根拠不明のカリスマ性を持つ。この人のカリスマ性の秘密が「俺のカリスマ性をもってすれば」などと自分でカリスマと言うことにあるとわかったのは卒業してから10年以上経ってからである。

祝賀会でスパーク!

大会一日目の夜には、水沢グランドホテルで祝賀会となった。青森山田の板垣監督と、正智深谷の平監督をはじめ他校の監督さん方がご列席の中、OB会の歩みの紹介やら40周年の祝辞やら「他校の先生方にはどうでも良いことなのではないか」と懸念される祝賀会が滞りなく進んだ。

来賓代表で板垣監督のスピーチの後、満を持した私が登場し、このOB会の異常さをご来賓の方たに紹介し、ついでに『ようこそ卓球地獄へ』の宣伝をする見事なスパークを見せたのであった。スピーチが受けたためか、用意した30冊はすぐに売り切れ、サインには長蛇の列(5人ほど)ができたのであった。他校の先生方にも買っていただいたのは光栄である。

二次会は、他校の監督さん方の卓球遍歴やら日本卓球界の爆弾情報やらを聞かせていただける貴重な会となった。こういう方々と話をするときに注意をしなくてはならないことがある。皆さん、自分は大したことない選手だと言うから親近感を覚えるのだが、それを真に受けてはいけないのだ。

平さんが強いのは当たり前として、板垣さんは「自分は卓球は下手で全然です」と言うのだが、よく聞くと2年連続でインカレの決勝ラストで勝って中央大の二連覇を決めたとか、秋田高校の伊藤則和さんは全日本ランカー、黒石商業の山本さんは「インターハイではベスト8止まりでした」などと言うのだからたまらない。まったく油断も隙もない人たちである。

秋田高校の伊藤則和さんは全日本ランカーでありながら卓球オタクで、私の記事をかなり深く読み込んでいる珍しい方であり、私のファンにも強い人がいるということで気をよくした夜であった。

無謀!40周年記念大会

昨日、一昨日と、母校の水沢高校の卓球部OB会の創立40周年記念大会に行ってきた。名門でもない卓球部のOB会なのに随分とデカいことをするものだと思っていたら、なんとその大会に青森山田の男子と正智深谷の女子を招待しているという。本気だろうか。卓球王国の今野編集長に話すと「え?何?それって・・・ただのOB会ですよね。水沢高校ってそんなに強いの?」「いえ」「あり得ないでしょ」「そうなんですけど・・・そういう人たちなんですうちのOBたちは」という会話が電話でなされたのは当然であった。

行ってみると参加チームは男女あわせて79チームで予選リーグと各順位トーナメント、個人戦は男女シングルス合わせて333名でのトーナメントだ。2軍が来るのかと思えば、今年のインターハイ3冠で昨年の全日本選手権ベスト8の坪井、同じく全日本選手権でダブルスチャンピオンの三部を含むフルメンバーである。女子は世界大会にも出ている牛嶋、平を含むこちらもフルメンバーだ。


2016年の岩手国体の会場を借り切って二日間にわたっての開催で、会場には「白龍杯」などという聞いたこともないデッチ上げの大会名の垂れ幕がかけてあった。

物事には程度というものがあると思うのだが、わがOB達にはそういう分別はないのだ。今野編集長からは「条太さんも完全にそのDNAを受け継いでいます」と言われたが、テレビ局や国際卓球連盟会長にメールで直訴したこと多数なので、そういえばそうかもしれない。

そうこうしているうちに好きなように組み合わを操作した結果、水沢高校と青森山田の試合が始まった。ダブルスはいきなり坪井、三部の登場だ。こんな人たちに試合をさせて良いのだろうか。

結果はあえて記すまでもないが、参加校からの大会への評判は良く「来年は41周年記念大会はありますか」という問い合わせが相次いだという(ないない)。

スタン夫妻との再会

アメリカに赴任していたときに知り合ったスタン・郁美さん夫妻が来日したので、昨夜、東京で再会を果たした。彼らが宿泊中のホテルで軽く食事をしたあと、中目黒にある『中目卓球ラウンジ』でお酒を飲みながら卓球となった。

スタンは看板もないこの卓球バーのたたずまいをえらく気に入り「シークレット・バーだ」と、とても喜んでいた。壁には来店した人たちの色紙が飾ってあるのだが、その中からワルドナーのサインを見つけると大喜びだった。かつてワルドナーが来店したとき、卓球を知らない一般のお客さんたちがワルドナーが卓球が上手いと知ると(上手いどころではない)、サービスを受けようと列を成したという。俺も並びたいよそんなの。

ほどなく、二十代と思われる男女がダブルス対決を始めた。男性ペアが勝ったらチューをするという賭けをしているらしく「あと2点!」なんてハッスルしていた。最後は男性ペアが勝ち、二人で女性を追い掛け回す(もちろん冗談で)結末となり、なんとも楽しい雰囲気だった。

卓球バーどころか卓球選手さえいないアメリカ南部の田舎暮らしのスタンにとって、夢のような空間だったらしく、次回も絶対に来ると意気込んで名刺を持ち帰っていった。

平野友樹さん講習会

卓球ラウンジノアで、ヤマト卓球の主催で平野友樹さんの講習会があったので、仕事を休んで受講してきた。

サービスを5本受けさせていただいたが、やはりYGの下が切れていてツッツキで2本も落とし、かと思えば真っ直ぐに伸びるのを出されてラケットの角に当ててしまった。あとはフリックが1本入りツッツキが1本入った。

YGのときのまるでバックサービスを出しているかのような激しい手首の使い方に感銘を受けた。YGとはそういう出し方をするものだと頭では分かっていても、それほど極端にやろうという気にならなかったのだが「やってよい、やるべきだ」と思い切ることができたわけだ。あれを見ただけでもうサービス力がアップしたような気になっている。まだ一球も出していないが。刺激とはそういうものだろう。

講習会の後、受講者たちがサインやら写真をお願いしていたので、ドサクサに私も写真を撮っていただいた。

それにしても、この諦め切ったような平野さんの表情と私の勝ち誇った表情から漂う「完全に取り込んだ感」はどうしたことだろうか。何をどう取り込んだのか分からんが、背景に写っている絵も何やら状況にマッチしている。まったく良い写真になったものだ。

金の額縁

サインの話を書いたおかげで、以前、ある方からいただいた卓球の五輪男子シングルスチャンピオン全員の直筆サインが入ったポスターのことを思い出した。もらったまま筒状に丸めていたので、踏んで折れ目がついたりしてはマズいので、額に入れることにした。

額縁を売っている店をネットで検索をすると、自宅から車で15分ほどのところに、東北一の在庫を誇る画材店があることがわかった。ウエブサイトの説明によると、中身に合った額を見立てる「フレーマー」の資格を持った店員がいるとのことだが、そんな資格があるということに感心し、もうそれだけで絶対にここで買うと決めたのだった。

さっそく行ってみると、さすが東北随一の在庫だけあって、バカみたいな数の額縁が置いてあり、とてもじゃないが自分で選ぶ気にはなれない。しかしこれだけの数があれば、必ずや良いものが見つかるに違いないと嬉しくなった。当初はネットで安く買おうかなどとも思っていたのだが、これでは勝負にならない。

しかもオリジナルの額を作るコーナーまである。

さっそく店員さんにポスターを見せて、いくつか候補を選んで貰った。店員さんに選んでもらっている間に、シンプルで黒の良い感じのがあったので、勝手に手に取って持っていくと「それはお葬式の遺影用です」と丁寧に否定された。最終的には金メダルにちなんで金色の豪華な感じの額縁にした。ちなみに値段は2,000円。

入れてみると思いの外格好よくなった。おそらく世界に一つのポスターだと思うが、『お宝鑑定団』に出しても値段はつかないだろう。私はサインなどにはあまり興味がないのだが、これほどの品ならさすがに物欲を刺激される。どうだ、まいったか。

ともかく、何の世界でもプロはたいしたもんだと思った額縁購入顛末であった。

貴重過ぎる色紙

今日は、いつも指導をしている中学校の生徒たちを連れて仙台市の宮城野中学校の練習に入れてもらった。そこの顧問の先生が以前このブログでも紹介をした今野啓さんという方だ。

今野さんは宮城県屈指の卓球狂で、中でも「大会運営が趣味」という卓球コラムニストと同じくらいに珍しい卓球ファンである。その嗜好がニーズとマッチした結果、今では来年宮城県で開催される全中の大会組織委員長を務め、その準備に100%専念して給料をもらっているという強者である。

今年5月の世界選手権でも審判を務め、まんまと有名選手のサインをもらったと言っていたが、果たして、宮城野中学校の卓球部の練習場の壁にはそれらの色紙が飾られていたのであった。

ところがその色紙たるや、あまりに貴重すぎて生徒の誰にもその価値がわからないという(笑)。

なにしろ中国ナショナルチームの男子監督、劉国梁と馬琳だ。馬琳はともかく、劉国梁は難しいだろう。

それどころかこちらは1988年ソウル五輪チャンピオンの劉南奎とボル様だ。ボルはともかく、劉南奎は無理だろう。それにしても卓球ファンを泣かせずにはおかない人選だ。

かと思うとこちらは平野美宇と張継科で・・・・脈絡がないっ!

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