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帰省

息子を二人連れて日帰りで実家に行ってきた。結構ヒマだったので、居間で本を読みながら寝たりしたが、目が覚めてから高校の部活を覗きに行ったら、秋田工業と聖和学園が練習試合に来ていた。

その後、実家の隣にある場違いなジャズ喫茶「ハーフノート」でコーヒーを飲んだ。

正月以来で会った父は「卓球の不正問題はどうなった?」と思い出したように言った。状況が変わっていないことを言うと「ルールを守るのはバカバカしいから日本選手もやらないとダメだ」と正月のときとは正反対のことを言ったのには驚いた。この間、父が卓球のことを1秒でも考えたとは思えないから、まったくの気まぐれなのだろう。次は何を言われるかわかったものではない。

今週末から世界選手権の取材にパリに行くことを言うと「まだ愛ちゃんの後を追いかけているのか」と言った。微妙に誤解しているような感じだが、詳しいことを説明してもピンとこないし忘れるので、そういうことにしておいた。

温泉卓球大会

知人から楽しい情報が届いた。「おむすび丸しゃもじ温泉卓球大会IN宮城」だそうだ。仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会というところが主催していて、一定期間内に宮城県内の温泉の対象旅館に泊まることを条件にして、近くの体育館で卓球大会を開催するという。

ラケットは会場で渡されるしゃもじで、宿泊している旅館の浴衣姿が条件らしい。当然、そのしゃもじに勝手にテナジーなど貼ることは禁止だし、ブースターなどもっての他だ。試合はダブルスのみで、各大会、先着30ペアだそうだ。なんだか映画『卓球温泉』を髣髴とさせる。

もちろん私は見に行ったりはしないが、こういうことに卓球が使われるのは本当に嬉しい。他のスポーツではできない企画だ。参加者が足りなくてホテルの従業員や運転手さんまで駆り出される事態にならないことを願う。

pdfファイルをご覧になりたい方はこちら
http://www.sendaimiyagidc.jp/poster/cp2013/syamoji2013.pdf

ルーサン警部の犯罪

刑事コロンボのDVDを見直している。刑事コロンボの魅力は、なんといってもコロンボが犯人を巧みな心理戦で追い詰めていって最後に墓穴を掘らせるところだ。視聴者はいつしか犯人の立場に立ってコロンボの策略にひっかからないように注意をするが、結局はあざやかに騙されてしまう。それが痛快なのだ。

しかしコロンボの魅力は実はそれだけではない。トリック以外の登場人物の細々としたやりとりにも味があるのだ。だから二回目以降のコロンボ鑑賞の眼目はそういうところになる。

昨日見た『ルーサン警部の犯罪』でも楽しいところがあった。強盗にあった店主が犯人の身長について、コロンボに向かって「あんたぐらいですよ」と言う。すると「じゃ、中背ね」とコロンボ。すると店主「いや、そう、中背です。ちょっと低いくらいかな」と言う。それを聞いたコロンボ、なんとも言えない笑いを堪えたような困ったような表情で「低めの感じと・・・」とメモをするのだ。このとき、コロンボの背後でピントも合わずに映っている下っ端の刑事が、コロンボの方を見てニヤリとするのだ。このDVDは今回で3回目ぐらいだが、初めて気がついた。製作者の情熱を感じる。

いやはやコロンボは面白い。

世代か?

MSNの産経ニュースに四元がデカデカと写っていたので、何かと思ったら、スポーツ界にも30代の女性が活躍しているということらしい。題して「スポーツ界にも壇蜜世代!」とのことだ。それで四元。

壇蜜と四元。ううむ、この二人はあまりにも特殊すぎて、世代論にはまったく適さないと思うのだがどうだろうか。あいからわず「卓球のジャンヌ・ダルク」なんて書かれてるし。

バラエティー番組

昨日のヤフーニュースで、バラエティー番組でアイドルが誰かの物マネ芸を見てムッとしていたら、それを本気にした視聴者が「態度が悪い」とネットに悪口を書き込んで、アイドルが謝罪をする事態になったという。それに対して関係者が、そのアイドルはバラエティーでウケるために自分が期待されている態度を取っただけであり、本気にしないでほしいとコメントをしていた。

そういえば私の祖母は、水戸黄門に出てくる悪代官や庄屋を見て本当に意地の悪い人間に違いないと思い込んでいたものだった。何かの拍子に、祖母がそういうことを言ったのだ。私は「そんなに根性の悪い役者が撮影にちゃんと呼ばれて打ち合わせをして言われたとおりの台詞を言うと思うのか」と言ったが、祖母は「あんなに意地の悪い顔をしているんだから絶対に性格の悪い人のはずだ」とゆずらなかった。

これに比べれば、バラエティーに出ているアイドルの言動を本気にする人はまだマシだ。なぜなら、バラエティーは娯楽ではあるけど、明確なフィクションではないし、むしろタレントの素の状態を見せていると思わせることによってこそ視聴者の興味を引いているものだからだ。演出だと言ってしまったら面白さは半減するだろう。視聴者が本気にするように見せているのだから、本気にする視聴者が間違っているとは言えない。まあ、これは客商売の宿命のようなものだと諦めるしかないだろう。

フィギュアが結婚!

ヤフーのニュースを見ていたら「フィギュアの無良崇人 一般女性と結婚」とあった。アニメのキャラクターが歌手デビューをしたりマンガの主人公の葬式を出したりする昨今、今さらフィギュアが結婚したくらいで驚くか!と思ったら、フィギュアスケートの選手のことらしい。

まったく紛らわしい。省略するからだ。携帯電話も「携帯」だけではコンロなのかトイレなのかわからない。常に「携帯電話」と言いたいものだ。

アンビリバボー卓球台!

録画をしてあったテレビ番組『アンビリバボー』を見ていたら、不意に卓球台が映し出され目を奪われた。

ひとつは、卒業記念に「ファンキーモンキーベイビーズ」というバンドを学校に呼んでライブをしたという高校の話で、体育館に置いてあった卓球台が映っていてTSPという文字が目を引いた。

その同じ番組で、今度は75歳で定時制高校を卒業したお爺さんの話になり、学校で楽しく運動をしている場面でカワイの卓球台だ。

当然私はテレビを見ながら「おおっ!」と声を出さざるを得ない。ひとつの番組で偶然にも卓球台が2度も画面に映ったことに気がついたのは、全国何百万人という視聴者の中でも数えるほどだろう。

いや、だからどうだってわけじゃないですが。すみません。

ビリヤードの常識

月曜から職場の飲み会があったのだが、同僚のYくんがビリヤードの熱心な選手であることがわかった。大会に参加しているようなのだ。

以前からビリヤードで不思議だと思っていたのは、2回も3回も跳ね返る場合の行き先をどうやって知るのかということだ。基本的には入射角と反射角は同じだとはいえ、いちいちそんな予想を立てるのではなく、台の縁に書いてある印を基準にして、どの方角に打ったらどこに来るかという基本線のようなものがあって、そこからのズレを勘で見積もって修正をしているのに違いないと思っていた。

Yくんにその点を聞いてみると、途中までは当たっていたが、その先は予想以上だった。実はビリヤードでは、台の縁の点を基準にして、どの方角に打ったら最後にどこに来るかというのを導き出す公式があるそうなのだ。だから選手は小数と小数の掛け算を暗算でして、打つ方向を決めているのだという。もちろん、ボールにかける回転や強さに応じて跳ね返る方向がズレることも個人差としてあるだろうから、その分はズラして打つことになる。写真右がYくんだ。

また、私はよくテレビでやる曲芸が「一見難しそうだが、セットをしてしまえば比較的簡単にできそうな見かけ倒しの曲芸」に見えて嫌いなのだが、それについて意見を求めると、そういう誤解はよくあるが、あれは見かけほど簡単ではないという。まずセットを考えることは難しいし、セットしたとしても、やってみればわかるがなかなか思った通りにはボールは動かないのだという。聞いてみなければわからないものだ。

青森の卓球人

翌朝は、東アジアホープス大会の青森予選会場に行って、開会式でレーティングの簡単な説明をした。

そこで大会運営をしていた方と話したのだが、なかなか印象的であった。まずこの方「青森卓球連盟で仕事を初めて52年です」というのだから尋常ではない。1977年に世界チャンピオンとなった河野満を「青森商業にひっぱった」というのだから歴史を感じる。

青森といえば、私が卓球王国3月号に書いたとおり、卓球界の偉人が目白押しだ。古くは福士敏光、今孝、宮川賢次郎、佐藤博治から始まり、渋谷五郎、成田静司、村上輝夫、河野満とまったく切れ目がない。近年の青森山田は別として、とにかく青森の卓球はお話にならない強さである。

その方に「どうして青森はこんなに強いんですか」と聞くと「雪で外に出られないし他にやることもないから」となんとも率直な答え。やっぱりそうか・・・。その虚飾の無さにこそ、ゆるぎない自信を感じたのであった。

青森の夜

金曜の夜から土曜にかけて、日本卓球協会のレーティングの普及活動のため、青森に行ってきた(推進チームのメンバーなのだ)。青森にはずっと前に車で浅虫温泉というところに行ったことがあるだけで、新幹線で行くのは初めてだった。最寄の駅から青森駅まで3時間弱もかかり、同じ東北なのにこんなに時間がかかるのかと思った。

ホテルは「ホテルアベスト青森」というところで、一泊3700円と異様に安かった。カプセルホテルでもない普通のホテルだ。他のホテルの値段を見ると、普通に6000円とか7000円なので、青森の相場が安いということではなく、そのホテルだけが異様に安いのだ。行ってみると、多少古いが、なに不自由のない立派なホテルだった。ただ、旧名である「ホテルアラスカ」という看板がデカデカとあり、どこがホテルアベストなのかわからず、ありもしない「ホテルアラスカの間の入り口」を探してしまったのが困ったくらいだ。

夕飯はホテルの人から紹介された近くの居酒屋にひとりで行った。ホテルからの紹介券をもっていくと10%引きだという。

店名は書かないでおくが、なかなか味わい深い店だった。お勧めは何かと聞くと、ホタテ焼きだという。青森ならホタテが有名だと同僚から聞いていた通りだ。ここの女将さんが「生きたままのホタテを出す」と強調したのが可笑しかった。注文をすると、その生きたホタテとやらが貝殻の上に乗って出てきて、火をつけられた。生きているわりにはピクリとも動かないので「動きませんね」と言うとその女将さん、「まだ熱いのに気がついていないんですよ。今に動きますよ」と言った。ホタテが何かに気がつくという発想が面白く笑いを堪えきれない。

しばらく沸騰するまで見ていたが、ついにホタテが動くことはなかった。「動きませんね」と言うと、「ホタテから汁が出てきたでしょう。これが生きていた証拠なんです。熱いから動いて汁を出したんです」と言う。動くというのは初めからそういう意味だったのか、本当は死んでいたのか、確かめるのも気まずいので、それ以上は追求しなかった。

食べてみると美味しかったのでよかったのだが、それにしても本当は死んでいたのだろうか生きていたのだろうか。動かないのは最後までホタテが「気づかなかった」からなのだろうか。古代から貝殻を山と積み上げられるほど人間にいとも簡単に獲られて食われ続けてきた貝類というものの、自己犠牲と間抜けの生態に思いを馳せた青森の夜であった。

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