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テナジー80FX[バタフライ]

●スピン系テンション裏ソフトラバー
●厚さ:特厚・厚・中

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バランス+柔軟性で
アタマもプレーも柔らかく!?
シリーズ最新作は
変幻自在のオールラウンダー

 08年の発売から6年が経過した今なお、卓球界を席巻するモンスターラバー、『テナジー』シリーズ。現在4タイプの粒形状の『テナジー』がリリースされているが、その特性を見てみると回転の『05』、前陣プレーの『25』、スピードの『64』、そして回転とスピードのバランスに優れた『80』となっている。『05』、『25』、『64』に関してはソフトスポンジを使用した『FX』バージョンがリリースされていたが、『80』のみ『FX』がなかった。
 そもそも通常の『テナジー』シリーズはトップ選手に愛用者が多いことからもわかるように、硬めのスポンジを使用した上級者向けのラバー。シリーズ中もっともバランスが良くクセが少ないという点では使う人を選ばない『80』ではあるが、「スポンジが固くてちょっと…」というユーザーもいたのではないだろうか。
 しかしこの春、そんなユーザーに応えるべく、『テナジー・80・FX』が登場した。「バランスが取れた『80』のシートにソフトスポンジで安定感と使いやすさをプラス」―この言葉だけでもこのラバーの性能の高さが伺い知れる。
 実際に試打してみると、軟らかいスポンジが『80』のバランスの良さをより一層引き立て、技術全般において「ミスをする気がしない!」という印象を受けた。ドライブ、ミートのどちらの打法においてもソフトなスポンジにボールが深く食い込んでから弾き出す感覚があり、『80』特有のバランス性能と相まって抜群にコントロールがしやすい。
 ストップなどの台上技術やブロックも、あまり細かいタッチを気にせずとも安定して相手コートに収まってくれる。威力の面では少々の物足りなさは感じたが、欠点らしい欠点が見つからないほどトータルバランスに優れて使いやすい。ソフトなスポンジによって加味された柔軟性が「あれもできる、これもできる」と自分のプレーにも柔軟性を与えてくれるラバーだ。
 『FX(=柔軟性、しなやかさ)』という言葉のとおり、攻めて良し、守って良しで、どんなプレーもそつなくこなせる『80・FX』。選手のわがままな要求にも柔軟に対応してくれるその性能はまさに、シリーズ随一のオールラウンダーと言えるだろう。

●回転、スピードのバランスが良い開発コードNo.180のシートに、ソフトバージョンの「スプリング・スポンジ」を搭載

担当:王国編集部