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VO>102[VICTAS]

●ハイエナジーテンション表ソフト
●¥4,500+税
●厚さ:MAX・2.0・1.8mm

プラボール、どんと来い。
「飛ばし過ぎた」ラバーが、7年の時を経て大ヒット!

 2018年12月の世界ジュニア選手権の時のことだ。カットの相馬彩乃選手(遊学館高)とペアを組む、木原美悠選手(JOCエリートアカデミー)のバックハンドに目が釘付けになった。カットを持ち上げてきた中国選手のドライブに対し、横回転を入れていなしたり、伸ばしたりと自由自在。そして叩いた時のスピード感がすごい。技術力もさることながら、「あの表ソフトは何だ?」と強く印象に残った。
 そして19年1月の全日本選手権、彼女は女子シングルスで史上最年少の決勝進出を果たしたのだ。木原選手の使用する表ソフトは、VICTASの『VO>102』(以下:『102』)。ジュニア女子で優勝した出澤杏佳選手もフォア面に使用するなど、今をときめく一枚だが、実は2012年4月の発売。それが2年ほど前から爆発的に売れだしたという。
 「『102』は攻撃力がずば抜けている。攻撃力と反発力のラバーです」と語るのは、VICTAS開発担当の仲村錦治郎さんだ。「実は発売当初、攻撃的な表ソフトのマーケットはもうないと言われていた。だからVICTASも最初に出したのは変化系の『VO>101』でした。でも、どうしても出したかったんです。『攻撃力なら迷わずこれでしょ』という表ソフトを」(仲村さん)。
 表ソフトは「攻撃力では裏ソフトに勝てない」という烙印を押されていた時代。「ちょっと飛ばし過ぎたかな……」と感じるほど反発係数を高め、強いテンションをかけた表ソフトをリリースしたのは、バック面に表ソフトを貼って92年バルセロナ五輪に出場した仲村さんの「意地」でもあった。その意地が、硬いプラスチックボールが主流になり、表ソフトに攻撃力が求められる現代になって花開いたわけだ。
 「今のボールなら、男子でも表ソフトで勝てます。この『102』は裏ソフトから変えても使いやすい」と仲村さんは言う。確かに『102』は回転がかけやすく、ボールがすべる感じがない。シェークの選手がバック面に貼ってもバックドライブやツッツキがやりやすく、裏ソフトに近い感覚で打てて、スピードのあるボールが出せる。それは変化が出にくいという唯一の弱点につながるのだが、抜群の攻撃力を考えれば、変化はテクニックで出していきたい。
 中国を含め、海外の表ソフトプレーヤーからは常に高い評価を受けていたという『102』。変化の『VO>101』、回転と威力の『102』、そして両者の中間的な性能で、昨年発売された『VO>103』。VICTASの3枚の表ソフトの中で、最も旬な『102』は7年越しのまばゆい輝きを放っている。

『102』は台形の粒形状で粒が大きく、横目の配置。強いテンションをかけたスポンジとのマッチングで、威力と回転を両立