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ラクザ X[ヤサカ]

●ハイブリッドエナジー型裏ソフトラバー
●厚さ:特厚・厚・中厚

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こだわったのは「ボールをつかむ感覚」
スベり知らずの新『ラクザ』

 現在の卓球界の主流となっている、スピン系ラバーの中で、着実に自らの地位を築いてきた『ラクザ』シリーズ。2010年発売の『7』を皮切りに、スピード重視の『9』、ソフトスポンジバージョンもリリースされ、幅広い選手に受け入れられるラインナップとなった。そんな中、選手の打球感覚にこだわった新たな『ラクザ』が登場した。
 この『ラクザX(以下X)』についてヤサカ営業部の秩父健太郎さんはこう語る。「『7』、『9』を使用するトップ選手から、強い回転のドライブに対してドライブを打つ際に、摩擦した感覚はあるのに実際はあまり回転がかからず、「ボールが落ちる」「スリップする(すべる)」という意見がありました。
 このような現象を解消するため、シートのグリップ力を向上させ、回転をかける「正確性」を重視して開発したのが『X』です。『7』や『9』のようにスピン、スピードといった物理的な項目ではなく、「グリップ力」という感覚的な部分にこだわりました。神巧也選手(明治大)をはじめ実業団、大学生を中心に使用者が増えており、専門店様からも高評価で、予想以上のヒットとなっています」。
 試打してみると、シート、スポンジともにハードで弾みも良いが、その中でもボールをつかむ感覚がある。しっかりとインパクトした打球はバウンド後に飛び跳ねるような弾道で相手コートを抜き去り、まさに「本格派」といった印象だ。一番のウリである「打ち合いでのグリップ力」はさすがで、自分の感覚と打球のズレが非常に少なかった。シート、スポンジともに硬めで弾みも良いため、誰もが使いやすいラバーというわけではないが、打ち合いを好むハードヒッターやパワー自慢のドライブマンにはぜひともオススメしたい1枚だ。
 「ボールをつかむ感覚」を実現した『X』。回転量が減少し、ラリー回数が増えると言われるプラスチックボールでも、そのグリップ力は大きな武器になるだろう。『X』で思いどおりのボールを操り、理想の勝利を手に入れようではないか。

●天然ゴム主体のグリップ重視のシートに、硬めで弾性に富んだスポンジを合わせた

担当:王国編集部