今や珍しい4千円台(本体価格)の7枚合板ラケット。リーズナブルな価格設定だが、いわゆるエントリーモデルではない。中級以上の選手にも十分対応するモデルだ。
ヤサカから2019年2月に発売された『アーレスト7+』。「プラス」には2つの意味がある。『アーレスト7』の後継モデルであり、なおかつプラスチック製ボールに対応しているという1本だ。
『アーレスト7』は、軽量で適度な弾みを持つ7枚合板として、主に初・中級者に好評を博していたモデル。しかしセルロイド製ボール時代に開発されたラケットのため、現在のプラスチックボールでは若干弾みが不足する。このような経緯で、プラボール対応版として、板厚をわずかに厚くしたバージョンアップ版が、『7+』なのだ。
厚くなったとは言っても、板厚は6.5mmと標準的。多くの7枚合板では中心の3枚の板の厚さが同等の設計が多いが、『アーレスト7+』では中芯に軽量材を厚く使うことで、弾みを確保しつつ軽量化を図っている。一般的な7枚合板より数グラム軽いため、操作性が良い。そして「プラス」の名はついているものの、7枚合板の中でも弾みは比較的控えめの部類で、誰にでも扱いやすいだろう。
また、同時発売の『アーレストカーボン+』も、カーボンラケットとしては使いやすく、かなりリーズナブルなモデル。『7+』『カーボン+』ともに、極端な特徴はないものの、安心して使える性能をリーズナブルな価格でリリースしている点は、実にヤサカらしい。
シンプルで爽やかなブルーのグリップも、誰にでも受け入れられるデザイン。使いやすい7枚合板を探している中級層には、必ずや選択肢のひとつに入る1本だろう。また、初心者が最初に選んだエントリーモデルから買い換える“2本目のラケット”としても、最適な性能と価格だ。数ある7枚合板の中でも、手に取りやすさナンバー1のラケットと言えるのではないだろうか。
『アーレスト7』から木材を変えずに、板厚を6.3㎜から6.5㎜に変更。中芯が厚めの7枚合板だ
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