●木材5枚+アラミドカーボン2枚
●グリップ:FL・ST
「世界ランキング1位の使用モデル」。この言葉が放つ魅力は大きい。昨年の男子ワールドカップを制し、世界ランキング1位に立つオフチャロフ(ドイツ)。彼の現使用モデルが発売となった。
この『オフチャロフ トゥルーカーボン(以下トゥルーカーボン)』は、弾みと球持ちの良さを合わせ持つアラミドカーボンをアウターに組み込んだモデル。スピードとスピンのバランスに優れ、王道の両ハンドドライブ型に好まれる性能だ。本人は前使用モデルの『オフチャロフ オリジナル センゾーカーボン』のグリップがお気に入りということで、グリップのみ前モデルを流用しているが、市販品もドイツ国旗カラーの配色でシブい味わいを醸(かも)している。
5枚の木材のアウターに、弾んで使いやすいバランス型の特殊素材、そして板厚は6mm以下。これは現代の特殊素材ラケットの「黄金レシピ」のひとつで、各メーカーのラインナップに1本はこのタイプがあると言っても良い。『トゥルーカーボン』も同系統のラケットだが、その中にもしっかり個性が光る。
筆者はこの系統のラケットが好きで、これまでも何本か試打をしているのだが、他と比較した際に、『トゥルーカーボン』の「回転のかけやすさ」という部分に強いインパクトを感じた。これは同系統のラケットの中でも特に薄い5.5mmの板厚が打球時にしなりを生み、ボールをつかむ感覚をもたらしている。
ドニックの国内代理店を務めるイルマソフト株式会社スポーツトレーディング事業部の瀧澤光功さんに話を聞いたところ、オフチャロフ本人は「台に近い位置でのプレー」で特に好感触を得ているとのこと。アウター特殊素材だけに飛距離やスピードが出るのは当然。それに加えて、前陣での早いピッチの中でもしっかり回転をかけることができるのが『トゥルーカーボン』の魅力。速さと回転の両方で押していける1本だ。
合わせるラバーとしては、やはりハイエンドモデルのスピン系テンションがオススメ。台上バックドライブから前陣でのカウンター、中陣でのドライブの打ち合いまで、すべての領域でのプレーに応えられるスペックは主役を張るにふさわしい。王道の性能にキラリと個性が光るパワーブレードを手に、現代卓球の目抜き通りを闊歩(かっぽ)せよ。
上板のすぐ横にアラミドカーボンを配置。板厚は5.5mmと特殊素材ラケットとしては薄い
担当:王国編集部
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