●攻撃用ラケット
●合板構成:木材7枚
●グリップ:FL・ST・CP(中国式ペン)
●ブレードサイズ:158×150mm
●板厚:5.8mm
●平均重量:93±5g程度
木材のみのラケットか、特殊素材使用ラケットか、どちらを選ぶべきか迷っている。そんな人は多いのではないだろうか。近年の用具事情からすると、それも無理がない。
かつては「木材ラケット=球持ちが良く弾まない」、「特殊素材ラケット=球離れが早く弾む」というシンプルな図式が成り立っていた。ところが近年は、極端に弾む特殊素材ラケットは減り、逆に木材ラケットはかつてより弾みを向上したモデルが増えている。いわば両者の性質が「近づいている」という状況なのだ。
今回紹介する『ブラック ローズ』は後者のタイプ、つまり弾みを向上させた木材モデルだ。弾みは上板(表面材)に硬質な木材を採用することで実現している。上板材の「サントスローズウッド」は、家具や楽器などに使用される木材で、重くて硬い特徴を持つ。硬さ故に加工は難しい木材だが、スウェーデンの木材加工技術により薄くスライスして表面に使用し、弾みだけでなく、仕上がりの美しさも実現した。
ヨーラジャパンの小川洋さんに、このラケットについて聞いてみた。「一番の特徴は、ボールの弾道が高く安定することです。試打した上級者の多くが『自分がイメージする最高の弾道が出た』とコメント。『ボールの弾道を制御するのはラバーだけではない』。そんなイメージを与えてくる7枚合板です」。
また編集部で試打してみると、確かに7枚合板としては弾みが良い。一方で木材ラケットらしくボールを掴む感覚があり、勝手にボールが飛び出すのではなく、スイングスピードに応じてボールが飛んでくれる。またボールが上方向に飛んでくれるので弾道も安定。重さがあるので前陣での軽快な操作は難しいが、中陣でガンガン振っていくドライブマンには向くだろう。非力な選手は、軽めのラバーを合わせたい。
木材ラケットに特殊素材系に近い弾みをプラスしつつ、木材ならではの感触を残した『ブラック ローズ』。そのバランスの取れた性能はもちろん、重厚さを醸し出すルックスは、木材ユーザー、特殊素材ユーザー、双方を惹きつけてやまないだろう。
外側からサントスローズウッド、コト、アユース、そして中芯がアユースという合板構成
担当:王国編集部
【2019年】
【2018年】
【2017年】
【2016年】
【2015年】
【2014年】
【2013年】
【2012年】
ラバー
ラケット
シューズ