●攻撃用ラケット
●木材5枚+カーボン2枚
●FL・ST・CP
●¥5,600+税
●板厚:6.7mm
●重量:約83g
なんと5千円台のカーボンラケットである。
国内で流通するカーボンラケットの中では恐らく最安値。消費税を含めると6千円を少々オーバーするが、この企業努力に対してケチなことは言うまい。用具価格が高騰するご時世に、何ともありがたい価格なのがヤサカの『アーレストカーボン』だ。
7枚合板の『アーレスト7』も同時にリリースしたヤサカ。そのコンセプトは明確だ。たとえば中学1年生で卓球を始めた選手が、中学2・3年でラケットを変える時の「2本目のラケット」だ。大抵はエントリーモデルの5枚合板ラケットで卓球をはじめ、技術の基礎が身についてくる中で、2本目に何を選ぶか。憧れのカーボンや弾みの良い7枚合板を、低価格で試せる。
「『最初のカーボン』というのが『アーレストカーボン』のコンセプト。価格はもちろん、80グラム台前半とカーボンラケットとしては軽量で扱いやすく、リスクなく試すことができます」。ヤサカ・商品企画広報部マネージャーの秩父健太郎さんは語る。
打球感はそれほど硬くないのかと思いきや、打ってみるとかなりハード。アリレートカーボンなどの複合素材や、カーボンを内側に入れる「インナー」が流行する中、あえてカーボンの王道を行く。「カーボンってどれだけ弾むんだろう?」と期待に胸ふくらませる中高生プレーヤーに、まずはきっちりカーボンの感触をつかんでもらう設計なのだ。
もちろん、ただ飛ぶだけのラケットではオーバーミスを連発してしまう。この『アーレストカーボン』、飛距離は抑えめで、球離れは早いのに台におさまる独特の弾道を描く。細めのグリップで操作性も良く、打球感は硬めでも、コントロールには不安を感じない。ドライブ型だけでなく、異質攻撃型の選手でも使えるだろう。中国式ペンもあるので、軽さと振り抜きの良さを生かして、ペンの表ソフト速攻型が使うのも面白いかもしれない。
2本目のラケットで、選手は自ら用具を選ぶ楽しみを知る。用具選びの最初の一歩、最適な用具を探す長い旅の門出に、試す価値アリの一本だ。
ブレードは6.7mmと厚め。カーボンは内側に入っているが、ハードな打球感に仕上げている
担当:王国編集部
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