●攻撃用シェークラケット
●木材7枚合板
●FL・ST
コストパフォーマンスの良さと、安定性の高さで大ヒットを記録した7枚合板『スワット』。カーボンを搭載した『スワット カーボン』、5枚合板の『スワット 5PW』、グリップとブレードを小ぶりにした子ども向けの『スワットキッズ』など、続々とラインナップを増やしてきた。
そして昨年末に『スワット スピード(以下スピード)』と『スワット パワー(以下パワー)』、2本の新作が登場した。その開発コンセプトは「トップ志向のスワット」。トップ選手が満足できる弾みを目指して開発された『スワット』シリーズのハイエンドモデルである。
『スピード』と『パワー』は使用木材と合板構成は同じ。違いは板厚にあり、6.6mmの『パワー』はボールの重さと威力を重視したパワーヒッター向けの性能。『スピード』は6.0mmの板厚で、初速の速さをウリにしている。板厚が違うぶん重量も異なり、『パワー』が平均90g、『スピード』は平均85g。
今回取り上げる『スピード』は軽量で振り抜きが良く、前陣でのスピーディーなプレーに適したモデルだ。
現在主流となっているスピン系テンション裏ソフトは高性能ではあるが重量がネック。しかし、重量が抑えめの『スピード』と合わせれば、その難点も解消してくれる。そしてスピード重視のラケットということで、こだわったのは表ソフトとの相性の良さ。ここには現役時代、表ソフトを使用してバルセロナ五輪に出場した、ヤマト卓球商品開発部・仲村錦治郎さんの思いが込められている。
「私自身表ソフトを使っていたこともあり、表ソフトに合うラケットを作りたいという気持ちがありました。試打は裏ソフトを貼ってテストするケースが多いのですが、このラケットは表ソフトでの試打も繰り返し行い、裏ソフトとも表ソフトとも相性の良いラケットという点にこだわっています。表ソフトを使用して前陣でスピード勝負を挑む、女子選手にもオススメです」
打球感は初代『スワット』のしなってつかむ感覚とは違い、硬質で弾き出すような感覚。木材と特殊素材の中間のような打球感で、やや直線的な弾道で飛び出して行く。
『パワー』を試打した際には、威力はあるが中級者層には少々扱いづらい印象だったが、『スピード』は適度な弾みで操作性が高い。トップ志向モデルのラケットではあるものの、中級者でもコントロールできる程度の弾みで、軽打でもスピードが出てくれる。ドライブ、ミートどちらもこなせる性能である。
元祖『スワット』発売から6年、新作リリースを続け、幅広い層が選べるラインナップとなった『スワット』シリーズ。その性能の高さから、『スワット』の名前に対する信頼は確固たるものになりつつある。速さを追求し、誕生したこのラケットも、これまでどおりユーザーの期待を裏切らない、エクセレントな1本と言える。
スモーク加工材を上板のみに使用することで、硬質な打球感になり、弾みを向上させている
担当:王国編集部
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