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P900[アバロックス]

●攻撃用ラケット
●木材9枚合板
●グリップ:FL・ST・CP(中国式)
●ブレードサイズ:158×150mm、CP 162×150mm
●板厚:5.8mm
●重量:86 ~ 96g

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”9枚を標準(スタンダード)に”
アバロックスの新たなる提案

 12年ぶりに「アバロックス」が日本市場に帰ってきた。
 かつて中国代表が愛用した、アバロックスのスウェーデン製ラケット。国内ではニッタクが代理店となり、定番商品となっていたのだが、2005年に代理店契約が終了して以来、長らく空白の期間があった。しかし17年7月、新代理店であるアバロックスジャパンがスタート、ウェブと一部のショップのみでの販売ながら、売上げを伸ばしているという。
 今回紹介する『P900』は新製品なのだが、オールドファンなら「あぁ、Pシリーズの9枚版か!」とすぐに察しが付くことだろう。かつてベストセラーだった5枚合板『P500』や7枚合板『P700』と同系のデザインなので、一目でわかるのだ。
 『P』シリーズといえば、スウェーデン製木材合板ならではの包み込むような打球感が特徴。中でも『P500』はソフトで球持ちが抜群、『P700』は若干(じゃっかん)ハードで弾むという明確な違いがあった。ならば『P900』はさらに硬いモデルだろうと考えるのが普通だが、意外にも『P700』以上に球持ちを感じさせる打球感となっている。
 『P900』の開発の契機は、14年にプラスチック製ボールが採用されたこと。プラボール用に「より弾むものを」という発想で9枚合板開発に着手、サンプルを多数作って中国でテストを繰り返した。その際、「弾むけれどしっかりとボールを掴(つか)んで回転をかけられる」という絶妙な合板構成を目指した。こうして15年に完成した『P900』は、国内では2年遅れて、アバロックスジャパンの立ち上げと同時に発売となったのだ。
 結果的に、『P900』は実にバランスのとれた性能となった。プラボールでも回転をかけやすく、しかも9枚合板の芯の強さで飛ばすこともできる。特殊素材系のような圧倒的スピードこそないが、プラボール時代に求められる木材ラケットの性能として、ひとつの理想型と言えるかもしれない。
 “しなり”が魅力の木材ラケットには、依然、根強い人気がある。その中で、伝統あるアバロックスブランドがプラボール時代に提案した9枚合板という回答。この『P900』をきっかけに、9枚合板というジャンル自体が活性化していくかもしれない。

『P700』と同様の木材を使用しつつ、厚さを調整して9枚合板にリメイクした

担当:王国編集部