満を持して、というべきだろう。16年5月にVICTASと国内総販売代理店の契約を結んだアシックスから、いよいよ待望の新作となる『アタック DOMINATE FF』(以下『FF』)が3月上旬に発売される。
「VICTASさんとの代理店契約を機に、新しいシリーズをリリースしよう、どうせやるならトップモデルから開発しよう、というのがスタートラインです」。そう語るのはアシックスジャパンの吉田慎平さん。トップ選手からの評価が高かった軽量・薄底タイプの『アタック EXCOUNTER』をベースに、さらに速く動けて足に負担がかからない「スピード系」シューズの最先端を目指した。
『FF』の特徴をひと言で言うならば、「軽量なのに高反発・高クッション性」。それを可能にしているのが、『FF』という名称の由来にもなっている『FlyteFoam(フライトフォーム)』という新素材だ。「従来の素材より30%ほど軽量化され、それでいて反発力に優れています。『FF』は『アタック EXCOUNTER』よりも1mmほどソールの厚みが増していますが、重量はほぼ同じ。クッション性や反発力があるのに重くない設計です」(吉田さん)。
今年1月の全日本選手権で『FF』を着用した吉村和弘選手(愛知工業大)も、「クッション性があるのに軽量で動きやすいシューズ。グリップ力がとても良いし、フットワークをしていてもあまり靴のズレがない」と性能に太鼓判を押す。アウトソール(靴底)の放射線状の意匠は同社のバドミントンシューズに相通ずるもので、前後左右への動きをサポート。総合スポーツメーカーならではの技術が随所に散りばめられている。
そして『FF』はアシックス伝統の白系に加え、鮮烈なアイランドブルー×ファイアリーレッドが登場。ビジネスパートナーであるVICTASのコーポレートカラーであるブルーを採用し、国際大会などに多い赤いフロアマットに映えるカラーリングを追求したという。色遣いまでトップ仕様。赤いフロアマットの大会に縁がなくても……その性能にはあやかりたい。
その名に冠した「dominate(支配する)」の言葉どおり、コートのみならず、マーケットをも支配する一足となるか。このシューズは要注目だ。
メッシュを重ねたアッパー構造は軽量性とホールド性、足なじみの良さを実現
前足部のソールの放射状の意匠で、前後左右の動きをグリップする
担当:王国編集部
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