●木材5枚+極薄カーボン2枚
●グリップ:FL・ST
昨年2月に発売されたグリップ系テンション裏ソフト『ファクティブ』。『ファスターク』シリーズへの架(か)け橋として位置づけられたラバーだが、今度はラケットにも『ファクティブ』が登場した。
この『ファクティブカーボン』は名前に違(たが)わず、『ファクティブ』との相性を考慮して開発されたラケット。『ファクティブ』のパッケージ、スポンジカラーに合わせ、グレーとバイオレットでデザインされており、ラバーを貼った際の見た目にも統一感を持たせている。
スペックを見ていくと、合板構成は5枚の木材のアウターに弾みとコントロールを考慮した、極めて薄いカーボンを搭載。ここ最近の特殊素材ラケットとしてはやや厚めの6.6mmの板厚で、軽打でも心地良い弾みが得られるスピードを重視した性能。重量も平均82g と軽めで操作性にも優れている。
ニッタク企画開発部の山本雄哉さん曰(いわ)く、「発売から約1年が経過した『ファクティブ』ですが、ショップや指導者の方々からも選手に勧(すす)めやすいという意見をいただいております。『ファクティブ』は球持ちの良さ、回転のかけやすさが特徴のラバーですが、そこにラケットでスピード性能をプラスできるよう『ファクティブカーボン』を開発しました。初級者を卒業し、もっとステップアップしたいと思う方にピッタリのラケットです」とのこと。
ということで、両面に『ファクティブ』を貼って試打をしてみたのだが、この組み合わせ、やりにくい技術もなく確かに◎。ラケットとラバーの組み合わせには「片方を軟らかく、もう片方を硬く」というひとつのセオリーがあるが、軟の『ファクティブ』と硬の『ファクティブカーボン』の打球感は実に爽快(そうかい)。『ファクティブ』のボールの球持ちと『ファクティブカーボン』の反発力、両方が絶妙なバランスを織りなしている。軽く打っても弾みが良いという点では『ファクティブ』だけでなく、表ソフトとの相性も良さそう。ミート打ちを駆使(くし)する選手にもオススメしたい性能だ。
莫大(ばくだい)な数のラケット、ラバーがある中から、最適な組み合わせを探し出すのはなかなか知識も苦労もお金もいる。ラバーの性能を考慮して、それに合ったラケットを作るというのはユーザーにとっては親切な提案と言えよう。
見た目はちょっと高貴な印象だが、性能は『ファクティブ』同様に、背伸びしすぎないバランス重視。選手のチャレンジを後押ししてくれる頼れる1本だ。
ラケットサイドは木材テープの「ウッドエッジガード」を搭載し、合板を保護。見た目にもスッキリとした印象に
担当:王国編集部
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