●スピンテンション系裏ソフト
●特厚・厚・中
『ファスターク』シリーズ、2年半ぶりの新作だ。全日本選手権などで使用選手が活躍した『ファスタークG−1』が売れ行きを伸ばす中、登場した『ファスタークP−1』。「P」はもちろんプラスチック(Plastic)の「P」。『G−1』人気を追い風に、ユーザーからの注目度も高い。
そしてこの新作、少々謎めいている。ニッタクは「プラスチックボール以外、使用しないでください」とプラボール専用ラバーであることを示しながら、詳しい性能をあえて発信していない。「実際に打って確かめてみてください」というわけだ。「このラバーは最高ですよ」と謳われると素直に聞けないが、情報がないと妙に知りたくなる。口コミで話題が広がる。意外にユーザー心理を突いた手法かもしれない。
「打球時の衝撃が強くなったプラボールに打ち負けないラバー、男子選手がフォアに貼って使えるラバーがコンセプトです」と語るのは、ニッタク・企画開発部の山本悠太さん。シートとスポンジはこれまでの『ファスターク』シリーズから一新。シートは近年のドイツ製ラバーで主流になりつつある半透明のタイプだ。『G−1』よりもシートの粒をやや細く、粒と粒の間隔を広くすることでボールを食い込ませ、スピードを出す設計にしている。
実際に打ってみると、これまでの『ファスターク』シリーズとはかなり印象が違う。『G−1』や『C−1』はラバー全体でグリップして回転がかかる感覚だが、この『P−1』はシートそのもののグリップ力が強い。薄くとらえてもまったく滑らないので、前陣でのカウンターの安定感は抜群だ。直線的にボールがドカンと来る『G−1』に対し、『P−1』はボールのキレがあり、弧線の低いボールが打てるように感じた。チキータやバックドライブでしっかりボールをつかむので、バック面に貼るのもオススメだ。
「ユーザーの方からも好評をいただき、良いスタートダッシュが切れました」と語る山本さん。『P−1』の船出は静かだが力強い。ジワリジワリと支持を広げていきそうだ。
イエローのスポンジは、『G-1』と同じ硬度に設定
担当:王国編集部
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