●スピン系テンション裏ソフトラバー
●厚さ:2.1・1.9・1.7mm
ティバーが実に11年ぶりに、卓球王国にカラー広告を掲載した。「広告などどうでもいいではないか」と思うかもしれない。だがp 28のような思い切った広告を打つほど、ティバーはこの新製品に自信を持っているのだ。こうなると、非常に気になってくる。
この自信のラバーは、ティバーの看板裏ソフト『エボリューション』シリーズの新作で、8月21日に発売したばかり。『エボリューションELーS』と同『FXーS』で、特に『ELーS』がイチオシだという。
ここで『エボリューション』シリーズ全6種の違いを整理してみよう。6枚はいずれもスピン系テンション裏ソフトだが、『P』と『S』の系統に分けられる。『P』系は、スピン系の中でも比較的スピードやパワーを重視したタイプだ。『MXーP』『ELーP』『FXーP』の順で、硬くパワーヒッター向けとなる。そして『S』系は、スピン系の中でもさらにスピン性能に特化したタイプ。同様に『MXーS』『ELーS』『FXーS』の順で硬い。細かく見ると、同じ『P』系内、あるいは『S』系内で比べても、それぞれスポンジだけでなくトップシートも微妙に異なる。
さて、スピン重視『S』系の中で中間硬度にあたる『ELーS』だが、実際に打ってみるとかなり硬い。47・5度スポンジの『MXーS』より軟らかい45度スポンジだが、シート設計により、打球感はドイツラバーの中でもかなり硬い部類だ。そのため、ボールを厚く食い込ませるためにはパワーが必要となるが、薄くボールを擦る打球ではボールをグリップし、スピン性能は高い。中国ラバーに近いこの使用感は『MXーS』と似ているが、『MXーS』と比べると使いやすくなっている。軽打では弾まないが、回転をギュッとかけて飛ばすと重いボールが出てくれる。
ティバーが「『MXーS』より万人受けするタイプ」として強力プッシュする『ELーS』だが、数多くあるドイツラバーの中で埋没するような無難なラバーでは決してない。スピン性能に特化した個性的な最新ラバー『ELーS』。スピンにお困りの方は試してみてはいかがだろうか。
シートは肉厚で粒の直径が大きく、中国ラバーに近い形状設計で、回転に特化したものだ。スポンジは『MX-P』よりも気泡が大きいタイプを採用
担当:王国編集部
【2019年】
【2018年】
【2017年】
【2016年】
【2015年】
【2014年】
【2013年】
【2012年】
ラバー
ラケット
シューズ