●テンション系裏ソフト
●厚さ:特厚・厚・中
今、ニッタクが絶好調だ。同社の看板ラバーになっている『ファスタークG−1』(以下『G−1』)が売れているからだ。
その『G−1』の「弟分」とも言えるラバーが、2月に発売されたこの『ファクティブ』。ニッタク・企画開発部の山本悠太さんは「初めてテンションラバーを使う選手のための『使いやすいテンション』が開発のコンセプト。『G−1』への架け橋となるラバーです」と語る。
「粒形状は食い込みを良くするため、粒の間隔は『G−1』よりも広めの設計。スポンジも試打を重ねた結果、最も評価が高かった45度(ドイツ硬度)の粗気泡スポンジを採用しました」(山本さん)
目を引く紫色のスポンジは、その名もバイオレットストロングスポンジ。必殺技のような命名だが、紫を採用したのにはれっきとした理由がある。山本さん曰く、ニッタクの裏ソフトでは、スポンジが薄紫色の『ハモンド』が中国をはじめ海外で根強い支持を集めており、「ニッタクのラバーといえば紫のスポンジ」というイメージが強いのだという。『ハモンド』と『G−1』の橋渡しとなるラバーとしては、紫のスポンジがふさわしかったのだ。
この『ファクティブ』、使いやすさがコンセプトというだけあり、打ってみると実にストレスなくプレーできる。軟らかめのトップシートは食い込みが良く、スイングスピードが遅い選手でも確実にボールをコントロール。切り替えやフットワークの練習も、このラバーなら効率良くやり込むことができるだろう。スポンジの硬度は中間クラスだが、弾みはかなりあり、中陣での打ち合いでも意外なほどスピードが出る。
シートが軟らかく、スピン系テンションのような回転力はないので、サービス・レシーブや台上プレーはかなり難しい。基礎を身に着け、より回転を重視したプレーにステップアップしていくなら『G−1』を選べばいい。ブロックやミート打ちが非常にやりやすいので、バック面やペンの裏面に貼って守備力を高め、プレーを安定させるのはアリだ。
ちなみにキャッチコピーは「“あの”感覚をつかみ取れ!」。銀色のパッケージとこの価格、「ひょっとしてあの……」と考えてしまうが、ここは素直に「お兄さんラバー」である『G−1』の打球感へのアプローチだと思っておこう。
発売開始から売れ行きは上々で、卓球専門店からも「お客さんに勧めやすい」という声が上がっている『ファクティブ』。
テンション1年生も、迷ったらこの1枚。いよいよ春本番、思い切り練習に打ち込もう。
粒の間隔は広め。ボールが食い込みやすく、コントロールが良い設計だ
担当:王国編集部
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