●攻撃用ラケット
●合板構成:木材5枚
●グリップ:FL・ST
“才色兼備”という言葉がふさわしいラケットである。ラケットとしての性能はもちろん、木材の持つ美しさを損なわないようデザインにもこだわり抜いて、この『ウォルナットウッド』は誕生した。
ラケット名にもある「ウォルナット」とはクルミ材のことであり、艶のある落ち着いた風合いで、高級家具材や工芸材として使われることも多い。この「ウォルナット」を上板に使用した、木目の美しい茶褐色のブレードに、同色のグリップ。そこにアクセントとして配されたピンクが違和感なくとけ込んだデザインは調和がとれていて美しい。
グリップに関しても、曲線を描きながらボーダー状に配色されたアシンメトリーのグリップデザインは製造が難しく、このラケットを製造する上で力を入れた部分だという。こうした細部へのこだわりが、ラケット全体をシンプルでありながら、まとまったデザインに仕上げている。
デザイン同様に、性能もバランスがとれた仕上がりだ。上板にウォルナットを使用しているため、ややハードな打球感で弾きは良いが、特段に飛ぶというラケットではない。一般的な5枚合板ラケットの弾みを少し向上させたイメージで、コントロール性能、回転のかけやすさが魅力だ。平均重量も80gと軽量なため、重さを気にすることなく、王道のスピン系テンションとの組み合わせをオススメしたい。
ラケットデザインの話に戻るが、ブレードのプリント、グリップの差し色にピンクを選んだのにも、ワケがあるという。ラケットの特長である「コントロール性能の高さ」を重視して用具を選ぶ傾向にある女子選手をメインターゲットに、近頃はピンクを好む男性も増えているということから、ピンクをチョイス。そのカラーイメージどおり、ジュニアやレディース選手から、安定性を求める男子選手まで、幅広い選手層にマッチする、クセの少ないオールマイティなラケットといえるだろう。
これだけの出来でありながら、6千円台と手を出しやすい価格で、“才色兼備”であっても、決して“高嶺の花”ではない点もうれしい。性能、デザインともに主張しすぎず、さりげないアクセントが効いた、美しくも実力派な優等生ラケット。手にとってみれば、あなたのプレーに彩りを加える、そんな一本となるだろう。
板厚は6.0mmと標準的。上板の下にはブルーに着色された木材を配し、見た目にアクセントを効かせている
担当:王国編集部
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