ついに9日間にわたる戦いの火蓋が切られた『2025 ITTF 世界卓球選手権大会ファイナルズ ドーハ(個人戦)』。初日の5月17日(土)、日本勢はまず男女シングルスの4選手が1回戦を戦った(トップ写真提供:ITTF&WTT/競技開始前日の練習より)。
日本チームのオープニングマッチとなった女子シングルスの大藤は、チリのベテラン、ヴェガに危なげなく勝利。第2ゲームはジュースにまでもつれる競り合いとなったが、あとは落ち着いたプレーで試合をまとめた。
続く男子シングルスの吉村はレジンスキーと一進一退のクロスゲームを展開。中盤ではフォア前のプレーが乱れて嫌な展開となったが、最後は我慢強さと集中力で相手を上回り、見事に初戦を突破した。
圧巻だったのは男子シングルスの篠塚。中国のペン両面使い、薛飛(シュエ・フェイ)との試合はゲームカウント0-2から篠塚が大逆襲。ロングサービスを躊躇(ちゅうちょ)なく多用し、薛飛の裏面ドライブを狙い撃つ作戦がバッチリはまり、4ゲーム連取で鮮やかな逆転勝利を飾った。特に4・5ゲーム目の連続ジュースでのヒリヒリする戦いをくぐり抜けた精神力と技術力はすばらしかった。日本チーム全体にも勇気を与えた序盤戦のビッグマッチと言えるだろう。
女子シングルスの伊藤はプエルトリコのブルゴスを圧倒。4ゲームでわずか16点しか与えないという完璧な立ち上がりを見せ、今大会の今後の試合にも大いに期待が持てる状態の良さを感じさせた。
日本選手の本日(5月17日)の記録は以下の通り。
大藤沙月 5、10、8、5 ヴェガ(チリ)
吉村真晴 -9、11、3、-8、5、9 レジンスキー(ポーランド)
篠塚大登 -9、-9、11、14、12、4 薛飛(中国)
伊藤美誠 4、5、5、2 ブルゴス(プエルトリコ)
日本勢のトップバッターとしての重責をしっかり果たした大藤。持ち前の伸びやかな両ハンドを武器に、この後の活躍にも期待したい(写真は5/7日本代表公開練習時)
苦しい局面も数多くあったが、最後はベテランらしい落ち着きで初戦を突破した吉村(写真は5/7日本代表公開練習時)
今大会、中国選手を倒した最初の選手となった篠塚。得意のサービスを効かせまくった(写真は5/7日本代表公開練習時)
圧倒的な強さを見せて初戦を勝利した伊藤。世界選手権シングルスの初メダルに向けて好発進した(写真は5/7日本代表公開練習時)
このあと、日本時間22時30分からは、混合ダブルスの松島輝空/張本美和組が初戦を迎える。
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