●男子シングルス準決勝
松島輝空(木下グループ) 11、-9、7、11、7 張本智和(智和企画)
なんという、なんという強さだ!
松島輝空が張本智和に4−1で完勝し、初の決勝進出!
1ゲーム目、張本の10−8のゲームポイントから追いつき、13−11でゲームを先取した松島。試合後、「どこに打っても返ってくるのはわかっていたので、フォアとミドルにボールを集めた」と語ったように、電光石火の回り込みフォアドライブで、次々に張本のフォアサイドを打ち抜く。その打球点は驚異的に早く、決定率は抜群に高かった。
2ゲーム目こそ張本が11−9で奪ったものの、試合後に「1ゲームを取るのがやっとだった」と語った張本。2ゲーム目以降もフォアやミドルにボールを集められ、ここまで鉄壁を誇ったブロックの堅陣をこじ開けられる。松島の連続攻撃には、張本の反撃を許さない打球点の厳しさがあった。
4ゲーム目、張本が2−6のビハインドからシンプルなバックサービスを松島のフォア前に出し、流れを変えて9−7と逆転したが、松島はすぐバックサービスにも対応し、9−10と逆転。松島が12−11での3回目のゲームポイントで、台上に浮いたレシーブをフォアで打ち切り、勝利に王手をかける。
5ゲーム目もラブオールから、いきなり張本のミドルへ超高速ロングサービスを出してサービスエースを奪った松島。最後まで主導権を渡すことなく、11−7で勝利。張り詰めた糸が切れるようにコートに大の字になった。
試合後のフラッシュインタビューで「1本1本サービスを変えて戦った。いろいろなことをしないと勝てないのはわかっていたし、すべて出し切りました」と語った松島。決勝の篠塚戦は、昨年の6回戦でゲームオール9−11で敗れた一戦のリベンジマッチ。「リベンジしたいと思っていたし、その舞台が来たと思う。決勝も1ゲーム目から向かっていく気持ちで戦いたい」と語った。恐るべき17歳が決勝の舞台に立つ。
★張本智和・準決勝後のコメント
「1-4というスコア以上に厳しい試合でした。ぼくの調子も悪くなかった。彼はもともとバックハンドのうまい選手ですが、今日は1ゲーム目から回り込んできた。
内容的にも圧倒的に負けてしまった。来年はリベンジをしたい。悔しさもありながら、認めるところは認めて来週からのシンガポールスマッシュも頑張りたい。
今日は松島選手のサービス、レシーブに穴がなかったし、特に流れを打ち破るようなサービスがあったし、ラリーでも強かった。この2カ月で3回、4回ほどやっていたけど、過去3回を上回るような出だしからの回り込みが冴えていた。勢いもあったし、勢いだけでない実力もあった。これだけ圧倒的な負けは久しぶりで、しっかり反省しなければならない。今日の試合に限って言えば、地力で負けていた。ラリーでも点が取れなくて心が折られてしまった」
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