卓球王国 2026年1月21日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
全日本卓球2025

「勝ち負けよりやることをやる」。メンタル充実の木造勇人、7年ぶりのランク入りで8強

前回のランク入りは大阪開催の2019年大会、まだ愛知工業大の1年生だった。それから実に7年、木造勇人(関西卓球アカデミー)が男子シングルスで久々に元気なところを見せている。

男子シングルス5回戦では、愛工大名電高・愛知工業大の後輩である中村光人(リコー)に4ー1で勝利。中村は試合後、「ぼくが名電に進学したいと思ったきっかけが木造さんだった。尊敬する方だったので、この舞台でやれてすごくうれしかった」と語った。

かつて、「メイデン」でプレーする多くの下級生にとって憧れの先輩だった木造。ここ数年は全日本の舞台で結果が出せず、昨年は3回戦、一昨年は4回戦で姿を消した。しかし、8強入りを決めて姿を見せたミックスゾーンで開口一番、「いやー、マジでうれしいです」。言葉に実感がこもっていた。

「ランク入りは大学1年以来で、その時にシングルスでベスト4に入ったのが最後。今回のラン決は初めてのような気持ちで、しかも相手が後輩の中村光人だったので、感慨深いものがありました。
(6回戦で対戦した)笠原さんには笠原さんには全日本社会人のベスト8決定で負けていて、苦しい試合になるだろうと思っていた。その時はサービスに苦戦したんですけど、今日はある程度想定はできていたので、前回の敗戦あってこその勝利だったんじゃないかと思います」(木造)

今大会の好調の要因について、木造は「メンタルじゃないですかね」と語る。これまでは勝負どころでミスをした時に顔をしかめたり、表情が曇ることも多かったが、今日の2試合はミスをしても、リードを許しても動じる気配がない。

「勝ち負けより『やることをやる』というのが今回のテーマで、それに結果がついてきたのかなと思います。もちろん技術も吟味してきたけど、点数を取られた時だったり、大きく離された時、逆にリードした時など、いろいろな感情があるんですけど、どういう時でも安定した精神状態でプレーできている」(木造)

明日の準々決勝の対戦相手は張本智和。「ここまで来たからには自分の実力がどこまで通用するかが一番楽しみ。ぼくは本当にチャレンジャーなので、相手のほうにプレッシャーがかかると思う。思い切ってやっていきたい」。ひと皮むけたかつての天才左腕は、どんなプレーを見せてくれるだろうか。楽しみだ。

●男子シングルス6回戦
木造勇人(関西卓球アカデミー) 8、2、8、7 笠原弘光(888TABLE TENNIS)

 

関連する記事