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インタビュー

「ラージはメンタルが7割」全日本ラージ3連覇・池田亘通に聞く、負けない理由と卓球フリーランスの仕事論

 11月に開催された全日本ラージボール選手権で、男子シングルス一般の部3連覇を達成した「わった」こと池田亘通選手。私、編集部・浅野が池田選手と知り合ったのは、5年前の2017年7月1日、場所は和歌山市内の居酒屋だった。同市で開催された全国ラージボール大会の取材期間、当時、日本卓球協会マスターズ・ラージボール委員会委員長を務めていた柳原正明さんが、地元・北海道の選手を集めて開いた食事会にお邪魔させてもらった時のこと。柳原さんに「優勝候補だからちゃんと写真撮っとけよ!」と紹介されたのが、「わった」になる前の「北海道教育大函館校3年の池田くん」だった。

 柳原さんの言葉どおり、池田選手はこの大会で全国ラージ初出場・初優勝を達成。翌年からスタートした全日本ラージでも初代王者に輝き、翌年も連覇、そして今年は3年越しの3連覇を達成したが、そのすべてを現地で見てきた。卓球王国本誌でも『俺のラージ』(2019年10月号~2020年2月号掲載)で技術モデル&監修も担当してもらうなど、振り返ると付き合いは長い。

 そんな池田選手が契約メーカーであるティバーの広告撮影で来社するということで、「負けない理由」や「卓球フリーランスとしての生活」など、気になっていたことをあれこれインタビュー。「まあ、雑談みたいな感じで」と始まったインタビューなので、「まあ、雑談みたいな感じで」読んでもらえれば幸いです。

〈インタビュー:浅野敬純〉

 

【仕事をストップしてでもラージをやる】

---全日本ラージ3連覇から1カ月くらい経ったけど、気持ちとしてはどう?

池田亘通(以下・池田):けっこう反響が大きくて、「頑張って良かったな」と思ってます。でも、うれしいというよりは一安心という気持ちが大きかったですね。

 

---(新型コロナウイルスの影響で昨年度、一昨年度の大会が中止となり)大会自体が3年ぶりの開催だったけども、そこはどうだった?

池田:やっぱり、そこが一番気になっていた部分というか。毎年大会があればなんとなく感覚というか、試合勘みたいなものもあるんですけど、久しぶりだったのでそれもなくて。3年空いたので、新しく出てきた選手もたくさんいるし、ラージで勝つ大変さも知っているからこそ「どうなるのかな~」っていう不安がすごく大きかったです。

 

---大会がなかった間もラージはそれなりにやっていたの?

池田:練習らしい練習は全日本ラージ前だけなんですけど、イベントとかでちょこちょこはやっていました。インフルエンサーというか、そういう立場で活動させてもらっているので、イベントだったり講習会に行かせてもらうことがあって、その時に「ラージの全日本チャンピオン」って紹介してもらっていたんですよ。だから、次負けたら恥ずかしいなという気持ちもちょっとはあって。

 

---以前、「全日本ラージの前には練習をやり込む」っていう話をしていたけど。

池田:そうですね、大会の1カ月前くらいから準備する感じです。その期間は硬式は一切触らないで、ラージしかやらないっていう。今は卓球が仕事なんで、どうしても硬式に触れている時間が多くなるんですけど、全日本ラージの前は仕事を一旦ストップしてでもラージをやる。そうしてでも自分の中でラージをやりたい、全日本ラージで勝ちたいっていう気持ちがあります。

 

---知り合ったのは池田くんが大学生で初めて全国ラージに出た時だけど、あの頃はここまでになるなんて思ってた?(※2017年全国ラージから2022年全日本ラージまで、ラージの全国大会では28勝0敗)

池田:初めて会ったのはそうですよね、居酒屋で(笑)。こうなるとは全然思ってなかったですね、まだ大学生だったし。卓球はやらないつもりで大学に行っていたくらいなので、まさか卓球を仕事にするとも思ってなかったです。不思議ですよね。

2017年全国ラージで初出場・初優勝を果たし、柳原さんと握手

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