卓球王国 2024年11月21日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
トピックス

平野早矢香さん、笑顔で聖火リレー

現在開催されている、東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレー。
3月25日に福島県からスタートし、3月28・29日には栃木県を聖火が駆け抜けた。
3月29日には、ロンドン五輪団体メダリストの平野早矢香さんが聖火リレーに登場。
地元・栃木県鹿沼市の最終ランナーを笑顔で務めた。

 

●平野早矢香さんコメント

「聖火リレーも1年延期になり、この1年で状況がだいぶ変わってしまいました。オリンピックにも聖火リレーにも賛否両論あることも十分理解しています。私自身は、もしも聖火リレーがなくなったとしても仕方がないと受け入れるつもりでしたが、もし行われるのであれば走ろうと決めていました。

私は地元の栃木県鹿沼市を走りましたが、2012年ロンドン五輪でメダルを獲ったあと記念パレードをしていただいたことを思い出しました。12歳で鹿沼を離れて仙台に行った私に対しても多くの方から応援をいただきました。オリンピックに対する皆さんの注目度を感じた瞬間でした。

今、私自身は現役を終えていますが、皆さんへの感謝の気持ちや地元への思いを胸に走りました。あっという間でしたが、とても楽しかったです。

オリンピックは選手だけのものではなく、みんなで作り上げていくものだということを聖火リレーを通して学びました。難しい状況の中、いろいろな思いの人がいますが、オリンピックやパラリンピック、そして大会を目指すアスリートの影響力はとても大きなものだということを肌で感じました。

オリンピック、パラリンピックを目指しているアスリートのみなさんにとって、「今、オリンピックを目指しています」と言いにくい状況であることも事実です。オリンピックで頑張りたい気持ちを素直に表現しにくい現状は、経験者の私から見ていてもとても苦しく辛いことです。

私が同じ立場だったら、自分がやるべきことに向き合えるか? 1年間もモチベーションを維持できるのか? と自問自答しています。そんな中でも自分の目標に向けて強化し続けている選手は本当に素晴らしいと思いますし、今取り組んでいることに対して胸を張ってほしいと私は思っています。

飲食業や観光業の方々は生活がかかっていますから、緊急事態宣言や時短要請には反対するでしょう。医療従事者の方々は現場が逼迫することを避けるために宣言解除に反対するでしょう。それぞれが自分の立場での考えがありますが、アスリートはオリンピックに人生をかけているからこそ、自分の今後の生活がかかっているからこそオリンピックは開催してほしいと思っているでしょう。

多くの方の様々な意見が耳に入ってくると思いますが、もしオリンピックが開催されるとなれば、自分の競技人生を悔いのないように、その思いをオリンピックにぶつけてほしいと願っています。

卓球ファンの方々には、頑張っている日本代表にエールを送り、今後も盛り上げていってほしいと思います。この数年で卓球の注目度もイメージも大きく変わりました。それはファンの方々の温かい応援と選手たちが精一杯頑張ってくれた成果でもあります。今後も選手たちそして卓球界を温かく支えていただけると嬉しく思います。」

提供:東京2020組織委員会

提供:東京2020組織委員会

 

関連する記事