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Tリーグ

無観客でも「卓球を届ける」。プロたちのバックステージ

 12月25日に、2020年内すべての試合を消化したTリーグ 2020-2021シーズン。11月の開幕から男女合わせて55試合が終了した。新型コロナウイルスの影響により、年内の試合はすべて無観客での開催。出待ちなどを防ぐため、会場も非公開で試合が行われた。

 無観客開催の中、試合の模様は「dTVチャンネル」「ひかりTV」「Amazon Prime Video」でライブ配信がなされ、各種メディアのニュース記事などをとおしてファンのもとに届けられる。もちろん、選手たちは最善のプレーでTリーグ、卓球の魅力を画面越しに伝えようとしていた。だが、それは選手だけではない。会場内では、各分野のプロたちもバックステージで無観客開催を支えていた。

 1stシーズンも、2ndシーズンも、今シーズンと同様に多くのスタッフの仕事によって、Tリーグの試合は行われてきた。だが、無観客開催という環境下によって、その働きは一層際立って見えた。先日お届けした男子・女子の前半戦総括に続き、番外編としてTリーグを支えた各スタッフたちの1日の一部を紹介する。

無観客でも、Tリーグ本体はじめ、多数のスタッフが試合開催を支えている

 

●初のトリプルヘッダーも開催。スタッフは7時から23時まで会場に滞在

 昨シーズンまでは各チームのホーム&アウェイで日本各地を転戦して行われていたが、今シーズンの前半戦は男女の各チームが一会場に集結し、基本的に1日に数試合を行うセントラル方式で開催。同一会場で最長5日間試合が行われた。

 1日に行われる試合数も昨シーズンまでは1日2試合のダブルヘッダーが最多だったが、今シーズンは10時から1試合目、14時30分から2試合目、19時から3試合目と、1日3試合を行うトリプルヘッダーも敢行された。特に11月18、19日は2日連続、12月22~24日は3日連続でのトリプルヘッダー開催となった。

 あるTリーグのスタッフに話を聞くと、トリプルヘッダーでの開催日は「1試合目を戦うチームの会場入りが早まっても対応できるよう、朝7時には会場でスタンバイ。19時からの最終試合が終わって、各チームへの対応、翌日に向けての準備を整えて会場を後にするのは23時過ぎ」というスケジュールで、会場での滞在時間は1日およそ15時間。これが時に3日も続くのである。多くても1日1試合の選手たち以上に、スタッフにとってはハードな日程だったと言える。

 

●気づいてました? 試合ごとのコートの変更点

 まず、戦いの舞台であるコートの整備。ここに気づいている方は少数かもしれないが、同じ日に開催される試合であっても、コートを囲むフェンスは試合ごとに変わっている。それは試合を行うチームのスポンサー名が入ったフェンスを試合ごとに入れ替えているため。また、フロアマット上のスポンサー名も同じく、試合を行うチームによって変更する。LEDフェンスや審判台横の盤面に表示されるスポンサー広告も同様。そして、これらの表示、操作に関するスタッフも会場で業務にあたっている。

スポンサー入りのフェンスを決まった位置に配置していく

完成!

フロアマット上のスポンサーも試合ごとに貼り替え

職人技によって、このとおり

実はここも…

試合ごとに変わっているのでした

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