令和6年度関西学生春季リーグ戦で優勝。その後行われた関西学生選手権では、3年生にして木塚陽菜(神戸松蔭女子学院大)との女子ダブルス、そして女子シングルスで優勝し、2冠を達成した鶴岡美菜。6月15日の朝、なりたてホヤホヤの関西女王に優勝インタビューをお願いした。
●−まずは優勝おめでとうございます。
鶴岡美菜(以下、鶴岡):ありがとうございます。
●−大会前はどのような目標設定をしていましたか?
鶴岡:木塚さんとダブルスで優勝して、シングルスでも決勝で(木塚さんと)当たれることを目標に頑張っていました。目標を達成できたのでうれしかったですね。
●−最初から二人でそういう話をしていた?
鶴岡:そうですね。「どちらかが2冠を達成できたらいいね」ということは話していました。
●−試合に向けて強化してきた部分(技術)は?
鶴岡:私はサービス・レシーブに苦手意識をもっていたので、サービス・レシーブの質を少しでも上げたいと思っていました。なので、試合前には特にレシーブ、サービスから3球目の練習を重点的にやっていました。
●−今回の試合でその成果は発揮できましたか?
鶴岡:そうですね。練習でやってきたことを試合で出せたので、良い展開に持ち込めることが多かったと感じています。
●−今大会で「この人には勝ちたい」という選手はいましたか?
鶴岡:立命館大学の中谷(理菜)さんです。リーグ戦ではずっと負けていたので、勝ちたい気持ちがありました。
●−ずっと負けていた中谷さんに勝つことができた要因は?
鶴岡:それまで中谷さんのサービスに対して、ずっと1、2パターンでしかレシーブできていませんでした。相手に(こちらのレシーブを)すべて待たれていて、自分のペースで試合を進めることができていなかった。でも今回は、レシーブのバリエーションが増えたことで、自分のペースで試合を進めることができました。そこが要因ですかね。
●−勝ち上がりを見たところ、フルゲームにもつれるような接戦はなかったみたいですが、ご自身にとって苦しかった試合、キーゲームなどはありましたか?
鶴岡:やっぱり、中谷さんの試合ですね。ずっと負けていたので苦手意識がありました。そこを乗り越えられたのは自信になりました。
今回の試合は(初戦から決勝まで)ベンチにはずっと誰もいなくて、自分ひとりで試合をするという感じで、本当に自分自身との戦いでした。だからこそ「楽しんやるだけ」と思いながら試合に臨めていたので、そこで力が抜けたのが良かったかなと思います。
●−準決勝、決勝は同士討ちでしたね。やりにくさはありましたか?
鶴岡:だいぶありました。準決勝で対戦した佐藤(清乃)は自分より学年がひとつ下なので、やっぱり「勝たないといけない」という気持ちが自分の中にあって、結構緊張しましたね。その試合を乗り越えて、決勝は木塚さんとで、先輩ということもあり、やっぱり向かっていける。(決勝は)楽しんで試合ができたかなと思います。
●−今大会、全体を通して優勝できた一番の要因はどこだと感じますか?
鶴岡:やっぱりレシーブを強化したことですね。ストップを特に強化していて、今までは、(ストップが)少し台から出てしまったり、回転に負けて浮いてしまったりと、うまくコントロールすることができていませんでした。今回の大会では、自分でしっかりコントロールすることができていたし、レシーブがうまくコントロールできたことで、次に自分がやりたい戦術が実行できました。
あと、9−9などの競った場面で、自分がやることがはっきりしていた点も良かったです。今回、どの試合でも勝負どころでしっかり得点することができていたのですごく自信になりました。
●−お姉さんが2年前に優勝していますが、そういうことは意識しましたか?
鶴岡:それはあまりないですね。お姉ちゃんには勝ちたいとは思いますけど、成績で追い越したいとか、そういうことはあまり考えていなかったです(笑)。
●−最後に、次の目標を教えて下さい
鶴岡:インカレ優勝です。個人としては、シングルスとダブルス両方出させてもらえたら、全勝してチームに貢献することが自分自身の目標ですね。
●−今日はありがとうございました!
自身の試合について、端的に、そして客観的に振り返ってくれた鶴岡。目標に向かってやるべきことを明確にし、そこへ向けて努力する。それこそが彼女の強さの秘訣だろう。次に鶴岡が目指すのは「インカレ優勝」。目標達成に向け、彼女は今日も練習に汗を流す。
●つるおか・みな
2003年6月14日生まれ、愛知県出身。愛み大瑞穂高から神戸松蔭女子学院大に進学。2022年インカレ優勝、23年全日学シングルスベスト8。今年の関西学生選手権で単複二冠を達成。右シェーク両面裏ソフトドライブ型
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